風邪といっても発熱したり頭痛がしたりする症状だけを風邪とは言いません。
よく起こるのは胸から首咽のあたりです。頭痛がすると言って来院した方もイメージングによる触診を行うと、風邪の反応(少陰病)がハッキリと左にでているのがわかりました。
この動画の方の場合右と左でハッキリ違います。右も緊張しているので、触診の初心者には、左右同じだと判断してしまう程、背中が左右ともパンパンです。
目の周囲から頬骨、側頭骨、後頭骨の一部に反応がでています。このあたりは、かなり少陰病の好発する部位です。 太陽病は、後頚部を中心に出ることが多いですが、少陰病は、陰病で、前面で中心に近いところが好発しやすいと思います。もちろん、外側にも出ることがありますので、そのあたりは丁寧にみていく必要があります。
また範囲がかなり集中しているので、数ミリ単位で異常が変化するというのも特長です。 顔面部は神経の多く集まっているところであって、脳も顏の中にあるのですから、そうなって当たり前だと思います。 雑に触ると何もわかりません。
軽く押さえれば圧痛もあります。押さえる角度によっても違いがあるので、初心者が直ぐに捉えられるかというと捉えられません。
鍼灸師で、触診の苦手な人は、顔面部をミリ単位でよく調べることをおすすめします。手や足よりわかりやすいし、僅かな場所で変化しているのがよくわかります。
また曖昧になっている(層状になっている)のもよくわかります。症状が改善されにくい方の顔面部を触ると、何故治りにくいかがよくわかります。
また違和感を感じたら押さえる角度を変えて観察すると違いが更に明確になるのがわかります。
この動画の例は、頭痛で来院した方ですが、背中が丸まって、左の肩に特に異常があるのがわかります。つまり呼吸もできにくくなり、気管を圧迫している感じとも言えます。特に左側の気管には影響がでています。
胸椎5番あたりは左が中心ですが、やや下あたりの右も問題です。全体的と言えば全体的です。初心者では、殆ど区別することもできない例です。
本人も背中が丸まってしまうと言う違和感を訴えています。 左目の周囲から前頭部にも反応があり、右と左ではあきらかに違います。
あと前頚部も問題です。
触診がわからない人は、触れるか触れないかでみてみるのがコツです。またできるだけテンポよく診断することが大事です。迷いは絶対に禁物です。
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