野球肘だと言って来た高校生ですが、触診しても肘にはあまり反応がありません。
つまり他からの原因で肘に影響しているだけという例でした。
当然、肘以外の遠方からの刺激が必要になります。
そこだけを見ていてはわからないということです。
でも普通の鍼灸師や整形外科なら肘だけをみます。
肘の周辺の肩や手首ぐらいまではみるかもわかりません。
でも肘から遠方の方はあまり意識しない。
意識しないからわからないだけです。
原因を特定できれば、それで改善します。
しかし、そういうパターンばかりではなく、あきらかに症状のある場所に異常があるものもあります。
こんな場合でも全身に調整をかけると異常範囲がかなり狭くなります。
つまり肘の異常が部分的になるということです。
原因は一つではありません。
全身からくるもの、部分からくるものという感じで様々です。
野球をやっていて肘を痛めたのならフォームを見直すことでかなり痛みはなくなるでしょう。
こういう考えが必要です。
大事なことは肘は全身の一部であって肘は単独に肘がある訳じゃないという教育をすることなんだと思います。
治療をする側がそういう考え方をもっていないとやっぱり駄目なんです。
手っ取り早くやろうと思えば手術をすれば良いのかな~?
でも手術すると選手生命短くなる可能性あるし・・・。
こうなると本人の希望が物を言ってくる訳です。
本人の希望もそうですが、監督や親、友人等々の希望も無関係じゃありません。
なんとしても痛みを取りたい。
プロだからそれが仕事だから悠長なこと言ってられない。
そういう人は手術すればいい。
でも確実に手術をしたら選手生命は短くなるように思います。
選手生命が短くなるというか、手術した身体に対応するような練習が必要ということですね。
身体の使い方が全くかわってしまう。
今までのようなパワー重視では無理ということもありますね。
頭使わないと・・・。
手術をしない時よりもっともっと難しくなるように思いますし、対応した結果能力が下がってしまう可能性だってある。
それって当たり前の原理じゃないかな~と思います。
何故肘が痛くなる原因を作ったのか?
これに焦点を合わせないと本当の問題は解決しない。
そうなってくると肘や身体だけの問題じゃなくなってくる訳です。
その問題を解決していくには、やはり本人と術者が協力しあって改善していく必要がある。
術者だけで治そうとしても無理がある訳です。
だから、なるべく普段できることを指導していかなければなりません。
私達はそれぐらいしかできない。
もっともっとその人の根深いところまでいく必要がある。
生活習慣や考え方、食事にいたるまでの指導が必要になってくるのかもわかりませんね。
それを総合的にやっていく医療があったらなっていつも思います。
あきらかに個人では限界があります。
そう感じます。
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