上腹部痛で身体をまるめて来られました。
初見は、右鼻の問題です。
「胃腸風邪かなぁ~」と本人は言ってます。
その前に食べ過ぎたなぁ~と思っていたそうです。
それで胃薬飲んでも痛みは消えません。
まぁ当たり前ですよね。
前夜は、痛くて寝られないぐらいだったそうです。
まず右鼻腔の右後上方向に裏証で水の流れの異常がありました。
これは筋肉と関係し、顏の表情筋とも関係していました。
Longus colli; Longus colli muscle(頚長筋)の上部
Sternocleidomastoid; Sternocleidomastoid muscle(胸鎖乳突筋)の上部
Platysma; Platysma muscle(広頚筋)の全体とも共鳴していました。
当然右側頸部の緊張はかなりあります。
これらの筋肉を調整する経筋治療の気功治療を行った後、鼻腔の水の流れを整えるのに右足三里を金粒で刺激しました。
これだけで背中が伸びて、目が明るくなったと言ってました。
胃の痛みだから三里に刺激した訳ではありません。あくまでも鼻腔の「水」反応の流れを消去するためです。
鼻腔は、様々な炎症反応の大元になることがよくあります。
鼻腔から目の血流障害を起こして、見にくくなったりすることもあります。(それが改善したために目があかるくなった)
当然、頭の痛みも起こしやすくなります。
水の流れの異常は、熱を伴うことが多く、各関節や、内臓の機能の低下も起こします。
胃腸風邪もこのようなパターンが最初の状態となって起こしていることも多く、この場合は正にそういう状態です。
しかし、体温を測っても当然平熱です。鼻腔のみで起こっている熱は、表面に出ずに身体の内部で熱がこもることが多いため、体表面の温度はあがらないことも多いです。
もちろん、そこから熱反応が大きくなってくると体表面の体温もあがってきます。
しかし、金粒一つでこれほど変わる訳ですから、身体ってホントに不思議ですよね。
胃の痛みと直接関係があり、胃に直接影響を与えているのは前腕部の手の三里あたりでした。
軽く押さえても圧痛があります。
ここにも金粒を貼付し、圧痛もなくなると胃の痛みがかなり軽減したようです。
胃も右側と左側では反応が違い、左側の胃の反応は左手の上腕部が関係しています。
そこに再度金粒を貼ると完全に背筋が伸びて、胃の痛みも消失しました。
この胃の痛みと大きく関係あったのは、鼻腔にあった「水」「熱」反応と右手の前腕の水の流れの停滞と左上腕の血の流れの停滞が引き金になっていました。
手を使う仕事なので、手の緊張が胃の痛みを誘っていたと考えられます。
診察してから6分ぐらいで調整を完了しました。
胃の器質的な疾患がない状態で、機能的な症状だけなら、バランスをとるだけで、これぐらいの治り方をするのは当たり前です。
複雑に絡み合って痛みが起こっている場合は、そう簡単には処置できません。
早く処置できるものは早く処置し、時間のかかるものは時間をかけてジックリ調整する。
時には日をまたいでジックリやった方が効果的なこともあります。
そのためには、どこで調整をやめるのか?
これが大きな問題となります。
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