顏の皮膚がボロボロになって、皮が剥ける状態になりました。
去年10月から酷くなり、一回楽になったが、また再発を繰り返したみたいです。
1月の中旬に来院してもらいました。
その時の舌の写真が残っていたので、比べてみます。
口の周囲だけでなく、顏全体がこんな感じの皮膚になっていました。
4日後の写真は、まるで別人です。
私もビックリしました。
しかし、それは問題ではありません。舌の側面をよくみてもらうとわかりますが、水分代謝異常がでる時にでている歯根(歯形の後のようなギザギザ)がでています。
舌の左側(写真の向かって右側)が少し黒ずんでいる感じもわかります。胃腸の熱だろうと推察できますし、舌そのものが4日前は分厚くなっている感じで、苔も厚い感じがあるのがわかります。
あきらかに水分代謝異常でしょうね。
そこで考えて欲しいのは、舌所見でこのような状態になっている人は山のようにいます。もっと顕著な人も沢山います。
しかし、同じ症状にはなりません。
なぜですか?
というのが主題です。
水分代謝異常を起こしていると、皮膚は腫れるはずです。いわゆる浮腫みです。
あきらかな浮腫みがある時は素人でもわかりますが、プロは、あきらかな浮腫みの無い状態でもどこに水分代謝異常がでているのかをあてなければなりません。
実は、よく観察すると右側半分だけとか、左側半分だけとか胸の一部分だけとかに異常がでているということがあるのです。
それによって関節の異常や内臓障害にもつながるポイントがあったりするのです。
この舌所見を見て「水分異常だな」とは思うかもわかりません。
漢方の先生なら、水毒と言うでしょう。
その水毒は全身なのか?
部分なのか?
この方は、顏に顕著に作用しているからこのような状態になったんだと思います。
実は顏だけではなく、症状はありませんが、左の頚部から胸部、上腹部、上肢の皮膚にも異常反応がでています。左足の後側にも反応がでています。
皮膚をつまみあげると緊張があります。
それがわからないとターゲットが曖昧になってしまい効果が薄れるのではないかと思います。
4日後の写真でもわかるように歯根がなくなり、基本的に水毒の状態が良くなったということだろうと思いますが、実は、次の日には肌が綺麗になっていてビックリしたそうです。
最速で良くなった訳ですが、必ずそうなるとは限りません。
なかなか改善しないという場合もあります。
その差は何か?
これも問題です。
それを解明できなければ、良くなったことをいくら自慢してもはじまりません。
たまたまの可能性も否定できませんからね。
まぁそれでも10月から悪かった訳ですから、3ヶ月一進一退をしていたのに、次の日に効果がでて、1ヶ月、そのままずっと綺麗なままですから本人はもの凄く納得してもらえたようです。
現在は、右目の周囲と右側頭部の皮膚がやや緊張しているという状態でしたので、それを告げると、「そうなんです。右目の周囲だけが少しかゆみがあるんです」と言ってました。
やはり皮膚の状態と症状は一致することがわかります。
これを、調整したのは、右側頭部の上耳介筋という筋肉の一部です。肺と関係し、「水」「裏」という反応で、衛気の低下が右顔面部、側頭部にでていると判断しました。
軽く皮膚を引っぱりあげることで、皮膚の状態を観察することができます。そういう技術を伝える為に専門家の勉強会をやってますが、コツは意識です。
しかし、行為は皮膚を軽く持ち上げるだけです。
様々な意識の条件が設定されないとうまくいきません。
肉体的なことだけではなく、術者自身の精神状態も無関係ではありません。
どんな条件設定を使うのか?
それも重要です。
これをやり続けることができると、こういう現象を起こしやすくなります。
参考にして頂ければと思います。
0コメント