股関節内転筋の損傷と言われたらしいのですが、診てみると股関節は全く関係なさそうです。
開脚をすると痛むというのですが、問題は患側の足首外側です。
股関節には、足首の問題が一番強くでることが多いのですが、全体は胃の反応が強くでていました。
どちらが優位かと言えば胃の反応ということです。
内臓と股関節の痛み?
と思うかもわかりませんが、よくある話です。
こういう痛みに対して鍼灸師は強い。
なぜなら、鍼灸師は、経絡を通して内臓系のイメージが強いからです。
仰臥位になって、お腹を触ると左側がパンパンです。あきらかに異常があります。軽く触れるだけで飛び上がるような圧痛があるみたいです。これでは、全身症状が胃から来てもおかしくないな~って思います。
胃の調整だけでなく「水」の流れの調整をお腹で行うと足首の緊張もなくなり、股関節の痛みも半減しました。
あと、右側胸部の「水」の流れの異常もなくなり、頸椎3番の関連異常も調整されました。
胃の異常ですが、宗気の低下もあり、これも胃に影響しています。
つまり心肺機能の低下もあって胃の調子も悪くなっていたということが予測できるでしょう。
このような絡みがあって股関節の痛みがでていたら、そりゃ~治りません。
股関節の痛みと言えども内臓の問題と深く関わっているという例でした。逆に内臓障害が関節の異常からくることもあります。
一つの見方をして駄目だったら、次の見方をしないと駄目ですね。漫然と同じことをしていても発展はありません。
様々な見方をしようとすることが良くなる方向に向かわせるのです。
しかし、選択枝が多すぎて簡単に処理しきれません。それを可能にする技術があるということです。もちろん、それでもわからないものはあります。
だから注意深く探していく地道な努力が必要なのです。
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