触診と関節の動き

この動画で腰の緊張は何を表しているか? 

肩甲骨の緊張は何を表しているか?  

ただ緊張しているというのを見ている訳ではありません。この緊張によって動きがどうなるのか?

その動きを代償する動きは何なのか?

その影響はどこにでて、それを表現している経絡や穴は何か?


という問題を考えながら、日々診療しています。


筋肉は基本的にバランスをとろうとして無意識に働くことが殆どなので、ゆるすぎても強すぎてもダメです。どこかが強くなればどこかが弱くなります。例えば肩関節で言えば前側の動きが良くなり過ぎれば、後ろ側は当然悪くなります。 


この動画でも右肩の前上側は筋肉が緊張した状態になっていますが、後ろ側は緊張していません。

このような前後の差によって右腕の痛みを感じていると考えられます。また肩を前方向に引っ張ると肩が抜けるような感覚になります。 

これは明らかに力がない状態で、徒手筋力検査を行えば、筋力が出にくい状態と判断されるはずです。つまり前方向にやや外転しながら、90°まで挙上しようと思うと力が抜けるという現象が起こるはずです。


この状態を放置しておくと、前方向と後ろ方向で本来あるべき正常な動きができず何らかのきっかけによって(過労や軽い打撲等によっても誘発される)慢性的な痛みを起こしてしまうことがあるというわけです。 

ここで考えられるのは、前方向で力が抜けるのにも関わらず、前方向が緊張しているという事実です。一般的には緊張しているというのは、筋肉が縮んでいるというイメージですが、筋肉が引き伸ばされて緊張していることがほとんどです。


引き伸ばされているから筋力が出ないということです。典型的な例は、脱臼状態です。脱臼をしてしまうと、いくら筋肉量の多い選手であっても、関節を動かすことすらできません。突然、筋肉量がなくなってしまった訳ではないのに力が入らないという状態です。 


これは極端な例ですが、わずかな亜脱臼という状態は、一見正常に見え、痛みやシビレ等がないという関節であっても普通に起こっている現象です。 気づいてないだけです。様々な関節でこのような状態が起こっているので、 軽く触診することで、それを見抜くことができます。 


御薗治療院

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