背中を軽く観察するだけで全体のバランスがわかります。
バランスが悪いというのは、どこかが高くて、どこかが低いということです。どこかが緊張していて、どこかが弛緩しているということです。
この動画の例は、右手の重みと痛みですが、実際には左の問題が強くでています。左肺尖部や動脈の問題があり、その影響から肩腕に異常がでているのがわかりますが、呼吸器系にも問題があるというのを暗黙のうちに身体は物語っています。まだ症状がでていない状態かもわかりませんし、症状が軽くてわからないだけかもわかりませんが、あきらかに右手の重みと無関係ではありません。
左鎖骨は内側、右鎖骨は外側の異常がありますので、状態が良くなるとこのバランスが変わります。 異常を認識することで、その変化を観察し、どの程度良くなったのかを想像できます。
硬いところに闇雲に鍼を打ったり、マッサージをしたりしても、このバランスが変化しない限り変化を感じることはありません。
筋肉が緊張していると言う幻想から離れられないので筋肉だけに焦点を当てすぎるというのが大きな問題です。緊張は筋肉だけでするのではありません。
肩のバランスが平均化してくると右腰の緊張が相対的になくなり、身体全体が楽になります。部分的に楽になるのではなく、全体的に楽になるという現象が起こります。
もちろん、本人は「ええ~」って言いながら楽になったようです。殆どの手技は部分的な手技が多く、全体が良くなるということはありません。部分を良くしすぎると逆効果になってしまうこともあります。
あくまでも、バランスをとることで、全体の問題を解決していく方法です。
0コメント