一つ一つの関節の動きや構造を理解して臨床に繋げようとする人がいますが、一つの関節だけをとって理解したとしても、全体を理解したことにはならないので、臨床で役に立つことが少なくなります。一般的な方法論というのは、どうしても限定した技術になります。体は繋がっているので、一つの関節に対して複数の状態があります。その一つ一つが関係をもって存在しているので、ひとつの関節の動きや構造だけを理解しても、あまり意味はありません。
それがいかに詳細な結果であり、科学的な結果であったとしても全体として繋がらない限り、有用な情報とは言えません。
不完全ながらも、一つ一つの部品が繋がっていくと、全体としてどういう状態にあるかということを理解することができます。
その情報が複雑であり詳細な情報があれば、それらをひとまとめにして調整することができます。 一本の針で全体を変化させることができる技術になる訳です。
いかにどれだけの異常を認識をすることができるかということがカギです。 常に全体と部分を意識しながら状態を観察し調整をしていくことで結果が出ます。
逆に言えば結果が出ない場合、その繋がりが明確でないことや部分的に詳細な認識がないことで結果が出ないことが殆どです。
どれだけ多くの情報を集め、取捨選択し、全体としてまとめられるかがカギです。 そうすると自然に治療の止めどきが見つかります。治療は始めるより止める時の方が絶対に難しいのです。
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