膝をまっすぐ伸ばすことがでず、歩行困難になって来院しました。
普通は、膝の痛みがある場合、膝の腫れはもちろんのこと足首が腫れることがほとんどです。
しかし、この方の足首は、あまり問題がありません。それより脛腓関節の腫れが強く触ってみると軽く触れる程度で強烈に痛みを感じます。関節の問題だけではない他の原因がありそうです。
まず最初に疑ったのは風邪の反応です。
風邪は、頭が痛く寒気がして、発熱するのだけが風邪ではありません。そのような症状がなくても、気の診断では風邪の反応と認めることができます。一般的な風邪とは違い、体の中に炎症が起こる風邪です。後でその異常部位を掲載します。 それによって下腿中央部には、腫れが起こり脛腓関節の障害があることで膝を伸ばせないのではないかと考えました。
本当の膝関節症のような状態であれば、必ず足首が腫れて足首の自由が奪われますが、足関節を動かしても、それほどの制限はありません。経年劣化で膝に負担がかかって痛む場合は、足関節の可動状態がもっと悪くなります。
そのような場合、朝起きてしばらくしてから突然歩行困難になるということは通常は考えられません。
関節を専門にしている人であってもこの考えのない人は意外に多いです。例えばインフルエンザの時の腰痛などの筋肉痛もこれと全く同じパターンだと思います。
内科的に関節の問題を考えるということはとても大事です。この例の場合も風邪が胃の周囲まで来ていて、胃の調子にも影響しています。本人は自覚はしていませんが、胸椎7番の左回旋異常があることがそれを表しています。
まずは圧痛や異常反応のある部位を特定していくと、大腿部の前内側、から膝蓋骨前内側、脛骨の前内側、腓骨の後外側、踵骨外側、内側楔状骨を中心にしたリスフラン関節、母指外側になります。
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