肩の痛み

肩の痛みで来院した方ですが、慢性的な非結核性の肺の炎症がある為、治療中とのことです。 


一般的には、肺と肩の痛みは結びつきませんが、筋肉の流れを追っていくと無関係とは言い難いです。特に筋肉の流れにおいて肺と肩は関係します。アプライドキネシオロジーでは肺の異常の観察点は、三角筋だとされているらしいです。先人の観察結果とよくマッチします。


ただ、アプライドキネシオロジーを学んだ人は、最初から三角筋と肺が関係するとイメージづけられてしまうのが問題です。あくまでも代表点であり、その周囲の筋肉が無関係ではないからです。

何かを学ぶことで大きなミスを犯すのは、このような対応関係が答えだと思ってしまうことです。つまり一対一の関係だと思い込んでしまうことが大きな問題だということです。

三角筋だけが関係するようなイメージを持ってしまうと臨床では本末転倒です。知識で物事を片付けようとした時に起こる弊害です。これは絶対に避けなければなりません。

頭が数学的になっています。そんな人は要注意です。


肺と言っても範囲は広く、鼻や咽、気管支も肺の系統に属します。 肺系統を観察していくと、咽頭の右側に問題がありました。もちろん、肩の痛みも右側です。

もしかすると咽頭から肺にも影響があるのかもわかりません。肺の中でも範囲を探っていくと、人によってその範囲の違いが明確になったりします。


肺から肩だけでなく、肩から肺にも影響がある場合があります。相互に関係しあっているということです。 肩周囲は、やはり筋肉と関係していました。影響部位はリンパ管にあったり、筋肉にあったり骨にあったりしますので、深さの影響も調べておくと異常が明確になります。 

上腕筋の外側の一部、上腕三頭筋の内側の一部、上腕二頭筋内側、総指伸筋、長母指伸筋と言う筋群と関係していました。また顔面部の筋肉にもつながりがあります。


前頭部の筋肉や鼻周囲の表情筋にもかなり影響しているようです。筋肉を通してみると顔面部の筋肉や首の筋肉が関係しているのもわかります。上肢では主に伸筋群に問題がありました。どのあたりに異常が強いかという強弱を調べることでより精度が高まります。 


 肩の痛みにこれらの筋肉が関係することはよくありますが、その元をたどっていくと咽頭にも到達するということだと思います。 


身体を観察していると如何に知識が考え方の幅を狭めてしまうかというのがよくわかります。常にイレギュラーがあるということを想定していないと、重要なことを見逃してしまうことが多々あります。最初は、そういう対応関係があるのかと調べるキッカケにはなります。しかし、いつまでもそれにしがみついていると、何も前にすすみません。


明日に続きます


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