アメリカ的な美意識で作られた車は、大排気量で無骨な格好であって爆音とガソリンを巻き散らかして走ることにあったかもわかりません。そんなふうに書くと悪いイメージになってしまいますが・・・(笑)
しかし、アメ車に乗ってみると、それはそれで、アメ車の魂が伝わってきて意外にも、あのフィーリングは好きなんです。
それとは逆に日本人は、車作りをはじめてから燃費を改善し機能的でありながら、形を追求することに心血を注いできたと思います。日本車は壊れないというのは世界が認めていることです。実用的な車作りをしてきたと思います。世界中で日本車を愛している人が多くいます。スバリストと名前がつくほどスバルしか乗らない外国人もいる程です。日産のスカイラインに乗っていると振り向かれるという国もあるらしいので、日本人からしたら驚きです。
近くにあり、当たり前過ぎてみえてないものがあるのではないかと思います。 日本人は、意識的かどうかはわかりませんが、遺伝子にそういう美意識を持っているように思えてなりません。そして、細かいところに拘る物作りをすることが超がつくほど得意です。
その美意識を追求してきたからこそ、世界にないものを作り出してきた訳です。
そんな魂を持っているはずです。
鍼灸治療でも、日本人としての魂は世界にないものを作りたいと思っているはずです。それは、少ない刺激で最大の効果を得ることだと思います。 古典を読んでも鍼灸は繊細なものだと書かれています。それなのに物療的な刺激が日本人に合うのか疑問を持つ必要はあると思います。
鍼灸は中国から入ってきたものなのかも知れませんが、それをより良いものに仕上げてきたからこそ今の日本鍼灸がある訳です。そして鍼管を使った痛くない刺入法を考えた訳です。
患者さんに少しでも痛みを伴わない治療を心がけたからだろうと思います。そんな刺激でも効かせることができるように技術を磨いてきた訳です。
そこにもとどまらず、もっと先をいきたい。ずっとずっと前からそう思っています。そうしなければならないと何かに引き寄せられます。自分の中に眠る何かに引き寄せられるので、そうなることは仕方がないとさえ思ってます。
鍼灸師としての美意識に近づくには、まだまだ道半ばですが、常にそうありたいと思い続けています。
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