ならばどうする?

鍼灸で一番、必要なことは、もっともっと、身体を観察する技術なのではないかと思っています。


日本の資格として鍼灸師である以上、法律の範疇内で診断をしなければなりません。つまり、いくらあがいても感覚を重視した診断しか方法はない訳です。血液検査が出来る訳でもCTやMRIを撮れる訳でもありません。西洋医学の真似をしても将来はありません。 何かをした場合、どう感じるかを患者さんと一緒に情報を共有することしかないのです。 


例えば、右手をあげた時、どう感じるか? 

痛みのあるなしではお粗末です。感覚的には雑過ぎです。

どの時点で違和感を感じるのか? 

右手と左手では、どう違いがあるのか? 

どの角度で違和感を感じるのか? 

左右差は? 

手の動きは代償をしていないか? (右手は回外しながらあげる等々) 


脉診や腹診という前に素人でも出来るような簡単なことを分析していくこと

それと穴や経絡をどのように対応していくかが重要だと考えています。鍼灸としては新しい試みでしょう。動きと経絡はわかっているようで全くわかっていないし、それを実践で説明できる人は殆どいません。


このような分析をしていると科学的という言葉が好きな人は、肩関節屈曲には、三角筋が働いているから、こういうことだと、直ぐに結論づけてしまいたがります。それは、その人が持っている知識の範囲の中だけの話しであり、目の前に居る患者さんとは無関係です。

患者さんと正面からは向き合ってはいません。 結論は先送りにして、まずは、どう感じるのかを分析し、その結果を蓄積していくことが重要です。 


御薗治療院

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