穴という概念


術者が変態すれば穴という概念もなくなります。

穴はあくまでも対象物があり他と個をわけた場合にのみ存在します。それが穴です。

右があり左があってこそ陰陽は成立し、経絡も穴も成立しますが、全体にはその概念がなく、あくまでも全体なのです。


だからこそ、どこという概念はなくなります。つまり全体は穴という捉え方はできないということになります。そして術者自身が変態した時のみ全体の治療という言葉を使えるようになる訳です。 

西洋医学は対象物を変えよう変えようと必死で努力してきました。他と個を徹底的にわけることに心血を注いできたと思います。

それによって得られた結果は非常に優れていますし、科学の努力の賜です。その進化は必要不可欠だったと思います。

それは現在も飛躍的に進行中であり、今後も発展していくのは間違いありません。 しかし、科学が一人歩きしてしまえば、当然ですが、アンバランスが起こります。全体と局所は常に存在していなければならないからです。


世界が日本に求めているのは、「道」の精神です。世界がそれを求めているのに日本では、大きく軽視され、鍼灸にもエビデンスと言い続けているのですから、どうなっているのかと思ってしまいます。 

何度も書きますが、エビデンスを否定しているのではありません。バランスをとらないと、このままでは駄目だと言っているだけです。 


日本の鍼灸の中には、かろうじてそれが残っていると思います。中国は中医学になり、鍼灸にもエビデンスという言葉が浸透してしまっています。そして西洋医学に近づこうとしてしまいました。鍼灸に他と個をわけるようにしてしまった典型的なモデルです。


これでは真の意味の東洋医学とは言い難いと思います。 二重盲検のテストでは、鍼を打った場合と、打たないで打ったと思い込ませた場合では、有意差はなかったそうです。

この結果は鍼単体の効果がないことを証明してしまったことになります。 

それでは鍼が効果はないと・・・?

続きます。

御薗治療院

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