肩関節の痛みは手強い

肩関節の痛み(完全なフローズンショルダーいわゆる五十肩)は、焦って治そうとすれば痛みがぶり返します。

軽い上腕二頭筋の腱鞘炎でも手があがらないという同じような症状は出ますが、年齢に関係なく、部分的な腱鞘炎なら瞬時に改善することが殆どです。

単なる腱鞘炎を勘違いして五十肩は直ぐ治ると言うような謳い文句で誘うキャッチコピーがありますが事実とは異なります。これは危険だなと思います。


完全な凍結肩(五十肩)ともなれば、そう簡単には良くはなりません。少しずつ時間をかけていく必要があります。焦って下手に動かすと余計に痛みがぶり返して治りにくくなってしまいます。

一般的なリハビリを行っても簡単には改善しません。それどころか、やり方を間違うと余計に痛みがぶり返したりします。

絶対に力任せにやってはいけません。それで何度も五十肩には痛い目にあってます。

治療時間をかけて何とか動かそうと必死になっても、その場で直ぐには動くことはありません。 それどころか場合によっては余計に痛みが起こり、夜間痛を酷くさせる結果になることもあります。


夜間痛が酷くなれば、治るのに余計な時間がかかってしまいます。考え方を180度変える必要があります。いや、175度変える必要があると言うのが正しいかもわかりません。 

動かさないと固まります。これは事実で一般的な考え方と同じです。しかし、動かし過ぎると夜間痛が酷くなったります。どこまで動かすのかが重要なのですが、その範囲は人によって違いがあります。


状態をみて決める必要があります。一律にこれぐらい動かせば良いと言うものではありません。殆どの人が思っているより僅かしか動かしてはなりません。

まずは肩関節の可動域というのは、正常な人でも小さいというのを理解しなければなりません。臨床をやっている人でも真の肩関節の可動域を知らない人も多いのです。構造を知ればあきらかなのですが、見た目に上まであがるので、それが正常だと勘違いしています。


普通でも狭い可動域が炎症によって制限されるので、手があがらなくなってしまった訳です。一番大事なのは、この症状は、精神と密接に関係している病なので、運動の考え方を変える必要があります。

それには代償運動を行わせないように動かす必要があるのですが、どうなったら代償した動きになっているかを理解していなければ効果的ではありません。 

殆どは、これを理解するかどうかで予後が決まります。簡単なことなのですが、人によっては、難しい場合があります。それは普段から力任せに動かす人で、男、女にかかわらず筋力のしっかりした人の方が長く時間がかかったりします。

つまり、筋肉が弱ったから起こった症状ではないと言えます。


これは様々な病気に応用できる考え方なのですが、それに着目している人はかなり少ないと言えます。

 


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