肩関節の痛みは手強い2

五十肩は五十箇所の異常と言われるだけあって、様々な部分に圧痛がでます。


肩甲骨周囲や烏口突起の腫れ、鎖骨先端の腫れ、上腕骨の近位部から遠位部、肘、手根骨、指、肋骨、腰足と患側が全体的に腫れて痛みを起こしています。 

指標は、これらの圧痛の範囲が小さくなることです。肩だけの圧痛を診るだけでは不十分ということです。圧痛と言ってもグイグイ押さえるのではなく、軽く触れるか指先でタップしただけで感じられますので、弱い刺激でも違和感を感じます。 


うまく調整されると一瞬で小さくなります。五十肩の場合は、全てが一瞬でなくなることはありません。範囲が小さくなるだけです。ある程度範囲が小さくなれば、それ以上は小さくなりません。 もちろん、他の部位から影響を受けていることも考えられるので、その調整をすると、更に小さくなることはあってもなくなることはありません。 


肩が単独で炎症を起こして手があがらないだけなら、反応がなくなって手が簡単に上がることもあります。動かないものを緩めて無理やり動かそうとすると、一時的に動いたりすることがありますが、その後から余計に拘縮するのを確認できます。 昨日も書いた夜間痛が増悪するというのは、それにあたります。


これが五十肩の問題点です。腫瘍のような内臓にできた塊なら、五十肩の比ではありません。

そう簡単に小さくなることはありません。つまり、固まったものを無理やり動かすことは、逆効果だと言うことを五十肩は教えてくれています。

それより、全体が徐々に氷解していく感じが効果的だとわかります。結構簡単な原理だと思うのですが、そこに人の欲が入ってきます。 もっと良くなりたい。良くしたいという思いです。


これが逆効果となることがあります。そのさじ加減が非常に難しい。

過ぎたるは及ばざるがごとしと言いますが、過ぎると何が起こるか? 

必ず代償運動が起こります。強制には、必ず代償がつきまといます。 これをわかっていないと逆に相手に負担をかけてしまいます。


御薗治療院

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