自分の治る力をみくびっている

人間の身体ってそんなにヤワではありません。しかし、状態によっては簡単に崩れ落ちていきます。何が違うのか？ 

答えはありそうでありません。

ホントに不思議です。

ちょっと打ち所が悪くて亡くなる方もいれば、重症になっても生き返って長生きする人もいます。 

腰痛ではよくあることですが、「こんなに痛いのに動かせるはずがない」と心の中で思い込んでしまいます。しかし、それは本当でしょうか？

そうでもなかったということが多々あります。 

臀部から腰にかけての痛みが身体を曲げて来院した方がありました。１ヶ月もそんな状態だったそうです。椅子から立つのも辛そうです。整形外科に行ったら投薬して、駄目なら手術と言われるでしょうね。

調整して楽に歩けるようになって、真っ直ぐ歩いています。痛みは減ったので、なんとか生活は出来ていますが元に戻ったとは言えません。 どうしても普段の動作でかばってしまうのです。

痛いからかばうのではありません。痛いんじゃないかと想像するからかばうのです。一つ一つ分解してゆっくりやれば、本当に痛みが出る角度はどこなのかがしっかりわかります。それをしっかり認識することからはじめないと痛みと向き合うことは不可能です。

どうしても痛みを思い出してしまうようで、かばってしますみたいです。記憶は更なる痛みを繰り返してしまいます。 それと同時に、こんなに痛かったのだから治らないんじゃないかと不安に思う気持ちが起こります。それも自然なことです。しかし自分の治る力をみくびっています。

怖さが治る力を阻害しているだけなので必要なことはちょっとした勇気です。 だから、無理をしなくて良いから少しだけ勇気を出して痛みが出たら止めればいいので、少しだけ正常な動きをしてみましょう。 

と言います。 

それができれば、意外にも簡単に楽になっていくのです。ただ、早く治ろうとして無理をしても、痛みがぶり返すだけです。それでは意味がありません。 

そんな時に必要なことは自分自身の身体に注意を向けることです。どれぐらい動かすと痛いかな～？ って感じながら動かすことです。つまり認識です。認識不足で痛みが出て、痛みが出るからかばってしまうというのを繰り返しているだけです。

頭で考えるのではなく感じることに集中する必要があります。 どれだけ勇気を出して慎重に動かしたかで治癒力は決まってきます。 身体はきっと言っているはずです。

治る力をなめたらあかんで～。

頭で考えている程ヤワじゃない！！

ってね。

そんな勇気を与えるのも私の仕事です。