何をしても効果が出るというのは、右も左もわかっていない初心者が、ベテランが治せなかったものを、稀に治してしまうことがあるという現象と同じです。
条件さえ当てはまったら方法論は何でも良い訳です。鍼だろうが灸だろうが何でも良い訳です。 鍼と灸は、イメージ的に寒と熱みたいなイメージをし、鍼を瀉、灸を補と考える術者が大勢いるのではないかと思います。
これは大きな間違いだと思います。灸でも瀉の灸をする=打膿灸、補の灸=糸状灸みたいに考えるのも間違いです。
大事なことは、どんな大きさの灸であろうと、この灸は補の灸だと意識したら補になり、瀉の灸だと意識したら瀉になるということを知っていなくてはなりません。
鍼も太くて長い鍼=瀉、短くて細い鍼=補でもありません。
もちろん、打膿灸のように傷つけてしまうような灸の場合は、補瀉関係なく、物理的に破壊だと思いますが、破壊=瀉ではないのです。鍼も灸も物理的なものを動かしているのではありません。
「気」を動かしているのです。それを忘れてしまった鍼灸は、実体のない施術です。
「気」を動かさなければ何も変わりません。最終的に患者さんにダメージを与えただけということになってしまいます。
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