同じ風邪でも違う

同じ種類の風邪でも入る場所によって症状が大きく違います。

上腹部の違和感があり頭の痛みがあるという方の症例ですが、昨日ご紹介した帯状疱疹の方と同じ陽明経の風邪の反応がありました。


しかし、この方は右胸部の筋肉系にでています。

そして関連する臓腑は胃ではなく肺でした。

血管に入る風邪と筋肉に入る風邪では同じ陽明経の反応でも違いがあるんです。

関連する臓腑にも違いがあります。

帯状疱疹の方も左胸部から背部にかけての水疱で典型的な帯状疱疹の出方でした。

違いは筋肉に入って残ったか血管に入って残ったかの違いです。


風邪症状はお二人ともありませんからね。

熱はないし、一人の方は頭痛と言っても強いものではなかったみたいですから普通なら気づきません。

気づかない風邪が身体に残って症状を出しているということが殆どです。

もちろん同じ上腹部の違和感でも風邪からでないものもあります。

しかし、風邪というのは殆どの症状に必ず関係あります。

つまり引き金になる存在ということですね。


夏風邪は足が冷えると治りにくくなります。

冷房などで足が冷えた状態に気づかずに放置したりするので余計です。

このお二人の方も左膝に同じように冷えの反応がありました。

膝が後も内側もパンパンな状態です。

東洋医学的には膝と胃は無関係ではありません。

胃経という経路は膝と深く関係しています。

そして経路的には大腿の前外側から腹部に入っていきます。

このあたりに圧痛が出る訳です。


このような推察からでも症状の緩和はできます。

風邪だから薬を飲まなければならないという考えだけで対処するとこのように症状が残ったりします。

解熱剤や抗生物質は強い刺激と考えて間違いありません。

単純に風邪をひいて熱があるから熱を下げた。

だから治った。

というのは思い込みの場合がかなりあります。


足の冷えはかなり躾濃く残りますから注意していてください。

特に基礎疾患のある方は要注意です。


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