手首を痛めた。
重いものを持って振り下ろす作業をしていたら傷めたみたい。
と言って来院しました。
関節の異常を診る場合、とっても簡単な方法があります。
それは関節を小さくゆっくり全部の方向に動かすことです。
これでどの異常があるのかだいたい見当がつきます。
時間は数秒です。
これだけでざっくり異常を知ることができるのですから簡単です。
母指、示指、中指の異常があり、手首の母指側のみの異常があることがわかります。
腕関節の伸展外転位の異常です。
動画をご覧になってもらうとわかりますが、これだけ軽く回しただけで様々な反応の異常が頭の中に浮かびます。
テニス肘なども同じようなパターンのことが多いんですよね。
ただその原因は?
というと手首や肘じゃないんですよね。
そこが臨床の面白いところです。
大事なことは色んな想像ができること
常識に囚われない想像がどれだけできるか?
ということです。
臨床は竹で割ったようにはいきませんからね。
感じたものをなるべく、なるべく具体的に説明できるようにしています。
とんでもないものがでてくる可能性もあるので全ては説明できません。
でも説明できるものは説明したい。
だから解剖は面白いと思います。
このソフトができてからホントに楽になりました。
正確ではないけど大筋がわかればそれで十分なんですよね。
もっと細かく調べたいと思ったら調べればいい。
そういう勉強の仕方をすればいいのにっていつも思います。
感じた後に勉強して、それを言葉にして記憶する。
でも記憶からは絶対に引っぱり出さない。
アホになって身体を純粋に観察する。
アホになれない人が記憶から引っぱり出してああでもないこうでもないと患者を置き去りにする訳です。
実は治りたくない患者さんもいます。
それと同時に治したくない医療者もいます。
自分のことを見ようとは全くしない。
外にばかり目をむけようとしてしまう。
問題はわかっているのにそれを改善はしない。
それで良くならないと言っている。
それでは治らない。
そのことを腑に落とすまで症状が続いてくれればと逆に祈ってしまいます。
痛みだけ取れたら良いと思うのは人情ですが、痛みはなぜ起こったのかを自分なりに考えるということがとても大事です。
治したくない。見たくないと思っているのは、その人が望んでいることなんですからね。
私達ではどうすることもできません。
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