耳鼻科ではわからない耳の障害

耳の痛みがあり、聞こえにくい状態になっていて耳鼻科を受診したけど何が原因かわからない。 


そんな方も結構いらっしゃると思います。 

そもそも器質的疾患ではなく、機能的疾患なら耳鼻科を受診しても良くなるはずがありません。 

耳鼻科の先生も、そういう患者さんが来ると困ると思います。 


機能的疾患は気のせいなどの架空の疾患みたいに思っている人も多いかもわかりません。

実際に神経症状ということで向精神薬が処方されたりします。最近は整形外科でも処方されることが多く、それによって依存等の障害がでる可能性は否定できません。


実際には機能的障害があり、それが続いていて器質的障害になります。 

突然器質的障害にはならないのが普通だろうと思います。

病は気からと言いますが、気の停滞は機能障害を生じ器質的変化に変わります。 

人間は動物ですから動かないところは機能的障害といえなくもありません。

痛みの全く感じない場所であったとしても運動機能が低下し、左右差や上下差、前後差が大きいと何らかの障害を起こします。 



耳の高さを輪切りにして脳神経系を見てみると脳幹というところにあたります。 

脳幹は生存に欠かせない自律機能を制御している重要な部分です。

睡眠や覚醒の調整、姿勢運動制御も行っています。

つまり生きていく上でとても重要な生命維持機能を含んでいる場所と言えます。 

耳の中央の高さから頬骨、鼻のあたりにあるので、自立神経症状がある場合、その周囲に何らかの変化がでてきてもおかしくないと考えられます。 


実際の臨床でも咽がつまるような感じで呼吸がしづらいとか、正しい姿勢が維持できない。

睡眠に問題があり昼間は傾眠傾向にあると言ったような症状のある人の場合、この部分には圧痛や緊張、腫れが起こります。 

そして右か左かのどちらかがよく腫れます。

軽く指先で叩くと鼻や頬骨、側頭骨、後頭骨は響く感じが強く右と左で左右差があるのを感じられます。 


いわゆるうつ症状などの人も必ずこのあたりに問題があります。 

また、体温温覚・感覚・冷覚・聴覚・眠気・食欲・筋力などの様々な情報を分類して大脳皮質に伝え覚醒・運動・感覚の制御・呼吸のリズムを形成します。 

このことから考えてもいかにこの部分が臨床的に重要かがわかりますよね。 

耳の症状から様々なことが予測できる訳です。

これらは今ある知識で普通に考えられる事実です。それでは何故そこが緊張することになったのか? 

ということが臨床であきらかにされなければなりません。 


御薗治療院

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