目的地に向かって歩いていたとします。
何を思って歩いているでしょうか?
意外にも目的地のことを考えて歩いている人は殆どいないのではないでしょうか?
仕事のことを考えたり遊びのことを考えたり、よそ事を考えて歩行している人がほとんどではないかと思います。
それでは実験してみましょう。
よそごとを考えることは論外として、手を振ることに意識を向けて歩行してみます。
手を振ることに意識を向けると体が沈むことに気がつきます。
逆に足に意識を向けると体が前に飛び出すような感覚はあります。
あくまでも私個人の感覚ですので個人的には違いがあると思います。
ただここで問題にしたいのは意識した場所で違いがあるということです。
意外にもこういうことが問題で痛み症状を起こしている可能性があるとしたらどうでしょうか?
歩き方の問題ではなく、歩くときの意識の持っていく場所によって大きな違いがあるのではないかと思います。
もう一つ面白いのは、手を振ることではなく手首から下の指先の方に意識を向けて歩行をしてみてください。
かなり体が重たくなるのがよくわかります。
身体の沈みを感じたりします。
意識の持っていき方の違いでこれほどまでに歩行に影響があるのかと思うと改めて驚きます。
分かっていたことですが、どこの部分に意識を置くかを細かく設定すると歩行が大きく違うというのは単純に面白い。
例えば足の悪い人というのはあまり手を振って歩きません。
または片方だけ大きく振るような形で歩いています。
それが原因で体の横揺れが大きくなり片側に捻れるような歩行をしてしまいます。
当然歩行にエネルギーを使います。
そこで、そんな人に手を振って歩きなさいというと、とってつけたような歩き方をしてしまいます。
つまり手だけ大きく振って足は全然動いていないというような歩き方です。
手先に力が入り、手先を意識してしまうんですよね。
逆に足先に意識を持って歩くと自然に前かがみになってしまいます。
下に何か物が落ちているのではないかと思うほど背中が曲がって猫背のような状態になるのがよくわかります。
足先ではなく膝と股関節に意識を向けると足の蹴りだしが楽になります。
足を前に動かす能力があがったかのような感じになります。
つまり足先に意識を持ってきた場合と膝と股関節に意識を持ってきた場合とでは歩行の仕方が全く違うということです。
歩く時の意識の差で、それ程歩行に変化があらわれます。
意識が運動だということの証明になると思います。
つづく・・・。
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