色んな症状の人がいますが、何が一番の主訴なのかわからない人も多いです。
これを見極められないと、何を問題にして調整していくのかがわからない。
あちこちを無闇に突っつくと何がでてくるかわかりません。
漢方的になりますが、少陽病の風邪反応(元々は冷え)が身体の一部に入った例です。
しかも、左首から左肩上腕、左側胸部にのみある少陽病です。
しかも幅は2センチぐらいです。
右には少陽病の反応はないけど、右の目の奥の痛みがあります。
これに惑わされます。
頭の痛みがある。肩も痛いし、身体もパンパン!!
少陽病ですから胆経や三焦経という経絡の近くに入っても不思議ではないのですが、必ずこのような経絡に入るとは限りません。
この方の場合、そこに入っているのが、一番強く、表面にあらわれていたというだけです。
それがファーストコンタクトになります。
イレギュラーとしては、少陽の反応が上腹部にでる場合もあります。
横隔膜の一部で少陽の反応がある場合もあるし、呼吸器系の関連で背中の筋肉にだけでる場合もあります。だから少陽病=三焦経、胆経と覚えても何の意味もありません。
常にその人の身体の状態を観察して決めることが何よりも重要です。
左側の少陽病の反応を調整すると右目の奥の痛みがなくなりました。
つまり少陽病の反応は右に大きく作用しているという状態でした。
左に存在していると左に症状が出ると勘違いしてしまいますが、実際には、左から右に作用して左だけ残るという場合もあります。
右がなくなっても左側の頭頂部に残った感じになります。
もちろん少陽病の反応はなくなっています。
これは風邪の反応とは全く違う反応ということが言えます。
つまり、同じような場所に異常があっても、原因は、他の場所による症状です。
実は、それが足から来ています。
左膝から足首の問題です。
ここには熱と対比した寒が存在していました。
また、東洋医学では「虚」とか「実」という言葉を多用します。
何が「虚」しているとか、「実」しているという言い方をするのですが、これは「気」が多い少ないと理解できるかもわかりません。
しかし、「虚」があれば「実」が必ずあります。
「虚」か「実」かだけを判断して調整をしていく人が多いのですが、「虚」と「実」の存在場所というのを明確にしないと、正確ではありません。
その「虚」の反応が、左足にでていてバランスをとっていたということです。
この「虚」を調整すると頭の痛みもなくなりスッキリしてきました。
一瞬の出来事で身体は変化します。
別に一瞬で変化させなければならない訳ではないし、一瞬で変化したから良い訳でもありません。
しかし、明確な判断をしながら、調整すると一瞬で変わるのが身体の原理です。
それが変えられないというのは、何かが間違っているとも考えられます。
だから、早い変化をさせる為に分析をしています。
分析をすればする程、その効果は時間を伴いません。
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