皮膚炎を起こしている皮膚は、なぜ緊張するのでしょうか?
しかも、皮膚をよく観察するとかなり部分的です。皮膚炎にも色々種類がありますが、基本的に皮膚炎を起こしている部分は、疾患名にかかわらず、必ず皮膚が分厚くなって、緊張しています。
なぜ緊張するのしょうか?
皮膚は、表面の表皮、その下に真皮、その奥には皮下組織があり各層には固有の役割があります。更に表面の表皮は、表面から角層、顆粒層、有棘層、基底層という四つ層にわかれています。
表皮の最下層である基底層から細胞が徐々に分裂し、分化していき、最終的には垢となって剥がれ落ちていきます。 45日程度のサイクルがあるようです。
どうもこのサイクルに問題が生じることで、皮膚が分厚くなるのではないかと思います。つまり、皮膚が分厚くなるのは、細胞が分化できない状態になっているということでしょう。だから代謝できていないということになると思います。
アトピーの子が皮膚を掻きむしると、通常なら深い傷の場合、表皮がめくれ上がるのですが、よく見ると、皮膚の中に皮膚が存在しているような感じになっています。
つまり、本来は表皮にならなければならない皮膚が表皮の下に分化できずに残っている状態が皮膚炎の状態なのではないかと思っています。
そうすることで皮膚が分厚くなる理由もわかります。いわゆる代謝が悪いというのは、皮膚の分化がすすんでいないからなんじゃないでしょうか?
分化していないのではなく、分化できなかったのかもわかりません。
変な言い方ですが、垢がつもり重なって、剥がれ落ちていない状態なんじゃないかと予測しています。
これはあくまでも私の予測で確証はないのですが、間違いないんじゃないかと思っています。だから、掻かないでいると逆に代謝が遅くなってしまう可能性も否定できないのではないかと思います。
ステロイドを塗ることで、この代謝スピードがあがって見た目の炎症が治まることがあると思いますが、そのことから考えても炎症が皮膚の代謝スピードを弱めているからなのでしょう。
この炎症反応をできるだけおさえなければならないと考えています。関節が腫れた時も同様ですが、腫れたから動かさないのではなく、腫れたから動かすということが必要だと思っています。
それなら皮膚を刺激することは、決して悪いことではないとも考えられます。つまり、掻くという行為が必ずしも悪いとは限らないということです。もちろん炎症を起こしている訳ですから、無茶苦茶なことをすれば傷ついて余計に感染が酷くなることもあるでしょうが、基本的には刺激をしている必要があるでしょう。
身体は何の意図もなく痒みを起こしているとは思えません。皮膚炎を起こして痒みがでているということは、掻かなければならない状態だと言えなくもないのです。
しかし、掻くというと爪を立てて掻きむしるイメージがありますが、痒みのあるところは手で触れているだけでも、ある程度かゆみは治まります。
爪をたてないくても触れて皮膚を揺するだけでも代謝スピードはあがると考えられます。それぐらいの刺激なら皮膚も傷つかないで、代謝スピードがあがる可能性はあります。
代謝スピードがあがって、細胞の分化がすすめば、当然ですが、炎症も起こりにくくなり痒みも改善する可能性があるということだと思います。
触れて揺するぐらいとか、軽く皮膚をつまみあげるだけですから、何の害もないでしょう。
もし、それで代謝があがり、皮膚が柔らかくなれば、痒みも良くなってくるにちがいありません。
関節や筋肉だけでなく、内臓も骨ですら全ては動きです。動きがなくなった状態が異常状態です。
動かないところは、廃用性萎縮を必ず起こします。それは皮膚も例外ではありません。かと言って無理やり動かしても悪化させるだけですから、廃用性萎縮を起こさない程度に動かすことが重要だと考えられます。
その為には気持ちを切りかえなければなりません。皮膚炎を起こしているから、ソッとしておこうというのは間違いだということですが、触れたくない。触ったらまた血がでて悪化する。という思いが余計に循環不良を起こしてしまう可能性があります。
意識は重要な要素です。
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