環椎と後頭骨の関節の状態を知ることは、その人の全体の状態を知ることにもつながります。
左へ回旋できにくいということは、右へ回旋し過ぎているということになります。
右の回旋運動に関する筋肉が弛緩し過ぎている。
もしくは左の回旋運動に関する筋肉が腫れてロックをかけている。
中心軸が右にシフトしているのか?
左が縮み過ぎているのか?
という考えがなりたちます。
その影響はどこまででているのか?
筋肉?
神経?
脳を包んでいる膜まで?
骨?
様々な疑問が起こります。
殆どの場合、回旋筋だけの異常では終わりません。
かならず骨や神経にまで影響がでています。
筋肉でも表層の筋肉の状態と深層の筋肉の状態には違いがあります。
あきらかに神経症状がでているのに首を触診すると緊張していない。
という例もあります。
それは、深層の筋肉の異常になります。
これを触診するのは結構難しい。
なぜなら回旋筋と呼ばれている筋肉ではなく、咽頭筋の異常の場合があるからです。
通常は、首の異常がないのに咽頭筋の異常がでることは少ないのですが、実際にはありえます。
このような例の場合は首はカクカクに動きます。
右も左も動き過ぎる状態と言えます。
ところが咽側から触ると異常な緊張が起こっています。
当然、咽症状がでています。
そこから神経症状にもつながるのです。
特異な例ですが、そういうこともありえます。
またそういう場合には、蝶形骨や側頭骨にもあまり反応はないのですが、頭皮がブヨブヨだったりします。
このような場合、前頚部を通って異常側の脳の前側に影響がでて大脳からの症状もでている感じになります。それで神経症状がでていると考えられます。
首は脳に血液や髄液を通す重要な器官ですが、必ずしも首の緊張が起こる訳ではないという例です。
人間の身体はホントに面白いなと思います。
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