触診の結果を元にして、肩甲骨の動きを観察してみます。
背部から観察すると深部は右の肩甲骨内側、浅部は左肩甲骨内側、肋骨の3番あたりの高さから起こった風邪の反応が左右の上腕にも影響しつつ、肩甲骨の内転下制をさまたげています。
つまり、この状態で左右の肩甲骨や肋骨の制限を受け呼吸は、かなり制限されているのがよくわかります。呼吸が制限されることで何となく違和感がある。熱っぽい。元気がでないというような症状になるのがよくわかります。
咽から頭にもつながっているので、頭も重い感じがするという症状です。
頭が重い、熱っぽいというような症状の場合、胸郭の動きをよく観察するということは非常に重要だと思います。
それにつけくわえて上肢の緊張や下肢の緊張を観察することも重要です。上肢が緊張していて下肢の緊張がないというのは絶対に考えられません。胸郭の動きが悪いということは歩行にも影響が出るということです。
医学を学ぶと身体の各部位を分解して考える能力には優れるようになりますが、統合して考えるということが下手になります。もちろん各部位を詳細に調べるというのは、とても重要なことですが、それがどうつながっていくのかということがわからないと、トータルな調整はできません。
統合された身体になってこそ身体全体が動きやすく生きやすい。
ということになる訳です。
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