社会的不安からくる症状

久しぶりに見えた方でしたが、様々な症状を訴えていました。 

4月のはじめぐらいから、 耳鳴りが始まり、その後めまいのような状態になって不眠も起こりました。 目の疲れもあり、右目がやや緑内障の症状があるみたいですが、眼科では、それはあまり問題ではないとのことです。便秘にもなったので投薬をしていますが、飲んでいてもあまり効果はないみたいです。 それから膀胱炎になってしまったようです。耳鳴で耳鼻科に行っても眼科に行ってもどこも悪くないと言われ MRI を撮っても大丈夫だったという状態です。特に膝から下がだるいとも訴えています 。当然、肩や首の凝りはあり、この二ヶ月は特に身体に力が入りすぎ緊張している感覚があるということです。 


身体全体の反応を見ると右の脳に反応がありました。もちろん MRI では脳には器質的な異常はないのですが、何らかの機能的な異常があるみたいです。 機能的な障害は様々な症状を引き起こす要因になります。それは脳血管反応でもあり、東洋医学的に血、熱の反応でした。 さて、このような患者さんが来ればどういう風に対処すれば良いのでしょうか? 


まずはこの右の脳血管の反応に着目してみるのですが、実際の器質的な反応は確かにありません。血流障害の反応かと思ったら、全く違いました。 この二ヶ月前ぐらいからの問題であることを考慮し、社会的不安の反応を見てみると、やはり、側頭部の体外に異常反応がありました。


つまり社会的不安の反応は様々な症状を引き起こしたという症例です。そして、コロナ騒ぎが治まっているのにもかかわらず、症状は消えません。スイッチが入ったような状態です。脳の血流に何らかの障害があると、頸椎の下部と胸椎上部の動きが悪くなります。両手の小指で首の下、鎖骨のやや上のあたりを保持して、後に僅かに引っぱると、咽がつまる感覚が起こります。この状態は、首の太い血管である総頚動脈や内頚静脈の通るところです。腕頭動静脈を軽く圧迫するような感じになります。

通常は軽く後に圧迫をかけても咽がつまる感覚は起こりません。なぜなら頸椎の下部がある程度動くので圧迫を受けることはないのですが、脳血管の機能障害があると、咽が詰まりやすくなります。僅かに後にひいただけでかなり苦しそうになります。


このような状態であれば、当然、肩のこりは首のこり起こります。側頭部の体外に手をかざすと、これらの緊張が一瞬でなくなります。 しかもかなり遠くをかざした方が効果的です。手をかざすのをやめるとまた緊張が戻ってくるので再現性もあるので明確です。


本人は肩のコリや首のコリがあるために揉んだり叩いたりするところに行ったそうですが、当然良くなるはずがありません。原因が全く違うので、楽にならないのは当然だと思います。 

この場合、気の乱れの反応がないと、血の流れが悪くなることはありません。だからいくら揉んでも症状は改善しません。気の流れが正常になってはじめて、血も水も流れ肩凝りや首の緊張もなくなり、脳血流も良くなるのだろうと思います。


また右の側胸部や首には、肝臓と関係した筋肉の反応があり、側胸部はつまむように肋間筋を軽く押さえてみると、かなり圧痛があったので、それも事実だろうと思います。 また、首や胸の皮膚の緊張もあったので、皮膚の緊張からも胸が圧迫し、不安感を引き起こしていたと考えられます。これらの緊張は肺と関係があり、呼吸も狭めている状態だということがわかります。 


このような連鎖を引き起こす一番の要因になった社会的不安です。その為に目の疲れや耳鳴りめまいが起こったと判断できます。 右の側頭部を中心に調整していると、一瞬で首とか肩が楽になり、目も見やすくなって大喜びで帰ってきました。


ここで言いたいのはまず最初に何を狙うのかということを明確にするということです。そこが不明瞭になっていると楽になるものも楽にすることはできません。 場当たり的に硬くなった筋肉を揉んだり叩いたり、鍼を打ったところで良くなるはずがないのはこういう理由からです。  

100%でなくても、60%でも一つの原因を探り当てれば、一瞬で症状は改善します。車の修理と同じで、一つ一つ場当たり的に部品を交換していったら、お金も時間も限りなくかかってしまいます。どこが悪いのかを判断し、調整を行うことで、症状の改善が早ければ、それが技術になります。


やるべきことを判断することが重要です。


御薗治療院

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