運動した後に腰の痛みがあり、休んでいると楽になるというパターンがあります。
高校生で野球部、腰の痛みを訴えて来ました。
動かした時にしばらくしてから痛いパターンと、運動している時に痛みを感じるパターン、運動し終わった後痛みがでてくるパターンがあります。
この子の場合、問題点は、頸椎7番の右外側でした。
腰が本当に悪いのなら、動かした時だけ痛いというのが殆どだと思いますが、そうではない訳ですから腰が悪いと言うのは間違いです。
ねらい所は、首でしたが、これもケースバイケースです。
手の異常もあったので、右手の異常からも来ています。複数原因があるということです。
それだけでなく、右足の外側からの異常も来ています。
センターというポジションから考えても、腕にそんなに負担がかかるのかな?
と見過ごしてしまいやすいところです。
まず、術者の意識を変えなければならないのは、使っている=異常を起こしやすいという幻想です。使うところは基本的に痛みを起こしません。使わないところが痛みを起こすのです。
腰痛を起こしている人の殆どが仙骨が後傾し、腰を後に折り曲げて座るような形になります。この姿勢は、腰の筋肉を全く使っていない状態です。
腰を使わせたいのですが、腰を使うように前傾させると痛くて使えません。痛いから使えないのか、使わなかったから痛いのか?
そういう疑問をまず持つ必要があります。かといって、動かしなさいと言っても痛いから動かすことはできません。
そこで首の刺激をしてみると腰が動きます。あきらかに腰が原因ではなく、首が原因だったとわかります。それだけで半分以上の痛みが楽になった状態になりました。もちろん全ての腰の痛みが、そこが原因ではありません。
この子の場合、首もそうですが、腕も足も無関係ではないので、それらを順番に調整していくと、腰が軽くなったと最後は言います。
腰の痛みを起こしやすい記憶をしているので、それが何度も続いて最終的に腰が痛いという症状になる訳です。だったら動かしてないところを動かしたらええやんって思うと思いますが、それが動かせないから問題な訳です。
根性を出して動かすというのも一つの手ですが、それも人によりけりでケースバイケースです。人によっては、それができない人もいますし、根性を出して頑張ると違う部分が異常になります。
また、治療に来て、痛い腰を動かせと言われても、それなら来る必要もないやんって思われても不思議ではありません。
痛いというのは幻想ではなく、現実です。痛みを起こす何らかの原因があるはずです。それは原因と言えないぐらい小さな出来事であったり、全く無関係と思えるようなところが原因であったりする訳です。それを見切れるかどうかがポイントです。
うまくいかなくても良いので、腰が原因とさえ思わなければ答えは必ず見つかります。
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