フワフワ

2週間ほど前にめまいを起こして病院で薬をもらったのですが、 1週間ぐらいで症状が落ち着いたので薬をやめたけど、まだふわふわするし、すっきりしないという状態を続きました。

それでまた病院に行って点滴をしたようですが、 肩も凝り頭痛もあるようで全然すっきりしないと訴えていました。 

そこで筋肉をほぐす薬をもらったということですが、そんなのを飲んでも良いのかどうかわからず現在は飲んでいないという状態です。 


今まで大きな病気はしていないのですが、以前体調を何度か崩したことがあり、精神的にも負担の多い仕事をしています。 そこで体の反応を見てみると、右の鼻に反応があります。この反応は普段からよく出てくる反応なのです。


骨の条件設定で行くと 上外側鼻軟骨から鼻骨の右側だけに反応がありました。 これは水の流れの反応で肺と関係があるので、明らかに呼吸器障害だと思います。 つまり風邪が大きく関与しているということです。

傷寒論の反応で見てみると、陽明病の反応で、肺だけでなく胃腸にも影響が出ているということがわかります。病位が表層にはなく深く侵攻した状態ということがいえます。 鼻骨部にある熱の反応はそれほどひどくないので、右の鼻の水分代謝異常だと考えられます。


そこで条件設定を変えて鼻咽腔を調べてみると、かなり強い反応が出ていました。また蝶形骨洞にも反応が出ているので、 脳下垂体や視床下部にも影響が出ている可能性があると考えられます。 蝶形骨洞は、小さな空洞だと思いますが、 視神経や視床下部、脳下垂体にも近いので臨床上は大きな意味があると思います。


これら全ては水の流れの反応であって、やや熱があるというぐらいの状態でした。 多分、熱反応が更に強くなると症状が強くなると思いますので、そこまでひどくない状況ではないかと考えられます。 


視神経にもでているので当然、目にも症状が出ています。なので目の奥の痛みを感じたり頭の痛みを感じるのです。また骨の条件設定では前頭骨の中央から頭頂部にかけての反応があるので、前頭葉に影響して、しっかりと物事を考えられないという状況だと思います。  


めまいは起こっているのですが、立っていられないようなめまいではないというのは身体の反応をみてもわかります。めまいの状態が強くなると、さらに耳管咽頭や側頭部の反応が強くなるのですが、その辺りにはあまり反応がありません。 またリンパ管の反応を調べてみると腋窩リンパ、鎖骨リンパ、前頚部のリンパ等に熱の反応が強く出ている感じです。


ぐるぐる回るようなめまいではなく、手足に熱反応があって、平衡感覚を少し失っているようなめまいなのではないかと推察できます。 めまいの時には水分代謝異常をよく調べる必要があるのですが、リンパ管の流れを調べると、めまいの状態もある程度分かる訳です。


この方の場合は右の肩と左の股関節を中心にしたリンパ管の熱反応があることで、ふわふわとするような感じだと言えます。 西洋医学的な判断としては、肩や首の緊張は血がドロドロしているからというような説明を受けたそうです。だから、点滴をして血を薄めるというような考えなんだろうと思います。しかし体の反応を見てみると血の反応はほとんどありません。


たぶんリンパの流れも正常だと思います。リンパの流れも鼻、右肩、左股関節のあたり、特に鼻の一部が異常を起こしているだけで、全体には広がっていないというふうに考えられます。 当然ですが、右の鼻を触れてみると 皮膚緊張があります。それは目の内側を通って前頭部の方に広がっているのが分かります。胸骨から側頭骨のあたりにも異常反応が出ているので、これらも影響しているという判断で調整をしていきました。 


陽明病の風邪の反応がなくなると右の肩の緊張はやや残るだけになってきました。そして面白いことに逆に左の肩に違和感を感じると言う変化をしています。 もちろん左の肩の調整はせずに、蝶形骨洞から視床下部の水の流れの調整を深く行いました。

すると首が回りやすくなり随分と楽になったようです。もちろん目の周りの違和感が取れ、目がぱっちりと開くようになりました。


頭の痛みも改善し頭がすっきりしたようです。 また右のリンパ管が熱反応があったので、右手に筋肉痛のような状態が起こったようです。これは風邪の治り始めの時によく起こる筋肉痛で、リンパ管と関係した筋肉の反応が多くを占めます。 インフルエンザの治りかけの時にも腰痛を起こしたりしますが、これは病邪が内攻しない為に筋肉でカバーしている時に起こる症状です。よくあることなので心配いらないということを説明しました。 


鍼刺激をしている時間は1分ぐらいです。ほとんどは診断をする時間なのですが、それでもトータルで6~7分で問題を解決し、後は雑談をして終わりました。 このような症状の場合、頭をスッキリさせ首の動きも良くなり、ふわふわした感じも消失するためには、かなりの時間を費やすと思いますが、実際には狙いどころだけはっきりすれば、長い時間刺激しなくても一瞬で変化してきます。 そのためにもその人の体の状態が、どのような状態になっているのかということをしっかり把握することが重要です。 

御薗治療院

身体と意識の不思議な現象を体験してください

0コメント

  • 1000 / 1000