面白い質問

患者さんと話をしていると、非常に良い質問をしてくれる人が時々います。 

野球のコーチをしている学校の先生ですが、スライダーを投げた後にストレートを投げると、球威が伸びやすいのはなぜかということを質問してきた方がいます。 


これは本当に面白い質問です。そして、なかなか運動を専門にやっている人にも答えにくい問題だと思いますが答えは簡単です。 私も知りませんでしたがスライダーを投げる時には、手首を外旋するらしいのです。 厳密にどのように外旋するのかはわかりませんが、手の形を見せてもらうと確実にそうなっています。


ストレートは内旋気味で投げるというのは素人の私にも普通にわかります。スライダーは手首を外旋することによって変化を与えるようなので特殊な投げ方と言えると思います。 

本来、外旋位で投げるというのは、ありえない投げ方だと思いますし、身体の構造から考えると無理をした投げ方と言えると思います。 


内旋位で投げるストレートと、外旋位で投げるスライダーは、手首の位置を変えるので、外旋位での投げ方をすることで、手首の感覚がリセットされると考えられます。 人間の体は同じ使い方をすれば、必ず疲労が来ますが、時々違う使い方をすると疲労が少なくてすみます。 人間の身体は同じ動きを続けて耐えられるようには出来ていません。いくら構造的に楽な投げ方であったとしても連投すれば疲労はピークになります。


ただ、外旋位で投げるのは、かなり負担がかかりやすいので、肘や肩を痛めたりしやすいと言うのも事実だと思いました。子供の頃から変則的な投げ方を覚えると、やはり足腰がしっかりしていない状態で投げることになるので、子供の頃は、しっかりと基本的なストレートの投げ方をイメージ通りに投げられるようにすることが必須だと思います。身体が出来上がってからでも遅くない投げ方だろうなと思います。


そう言って納得してもらいました。高校生なので、身体は出来上がってきているので、使い方の問題で傷めるかどうかが決まってきますからね。

こういうところにもしっかりしたイメージングができるような運動の指導をしてもらえたら、怪我をする選手が少なくなるんじゃないかと思います。


御薗治療院

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