肩関節の脱臼の後遺症として肩の前面の動きが悪い状態になっていました。しかし、本人は、違和感はなくなったと言います。
「気」の推動作用は、左胸骨から左上腕骨上部、肩甲骨前面、鎖骨、頸椎7番、左大腿骨、左脛骨、足根骨の内側等々に弱りがでていました。治ったとは言えないのは、これらの部位に起こっている推動作用の弱りからも説明できます。
実際に肩関節の前側は腫れて、背中の緊張もあります。構造的に言えば、肩甲骨が前に出てロックしている状態と言えます。肩甲骨が内転下制できなくて、そこで固定されているという状態であり、いわゆる巻き肩の状態になっています。
これでは、また、いつ脱臼してもおかしくない状態と言えます。リハビリも終わり本人の自覚症状もなくなったから終わりではないということです。このまま放置しておけば確実に後遺症が残ります。
再度の脱臼はしなくても肩甲骨が内転下制できないということは左足をあげることができなくなるから、左足の故障にもつながっていきます。スポーツ選手としては致命的です。
呼吸も左側が制限されるので炎症も起こりやすくなり風邪もひきやすくなります。 動きと推動作用は切っても切れない関係にあることがわかります。また、肩の動きは肩甲骨の動きや胸椎上部の動きと密接に関係し、それを支える同側の足の動きとも関係します。
推動作用が主役になっている時は、動きを注視することで意識が働き、関節の動きをよくすることができます。意識するだけでも大きな変化が期待できますが、他の作用に移行していくと、関節の怪我が、次ぎの異常へと発展していく可能性が否定できません。
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