歌を歌っている方がいました。
その方の身体の反応をみるといつも咽の反応があります。
本人も自覚しています。
「 咽を使うからかな～？ 」
いえ違います。
その先生の教え方が悪いからです。
どんなことでも基本は大事です。
しかし、その人にとっては先生の教える基本的な方法が合わない。
本人もなんかだんだん下手になるような気がする。
っていうんです。
先生って好きになるとその人の言っていることは正しいと思い込んでしまいますよね。
そうすると自分で考えたり模索したりしなくなる。
その先生の言うとおりにやっていたら大丈夫なんだと思い込んでしまう。
でもそれは違います。
やっぱり自分で見つけること それが大事です。
守破離（スパイラル）なんです。
守って破って捨てる。
自分に合うように変えていく。
それが大事なんです。
だから私は基本的なことばかり人に教えます。
あとは自分で考えてください。
ヒントは差し上げます。
でも一から十までやり方を教えるとそこから抜け出せなくなります。
だから方法論が嫌いです。
これさえやっていれば！！
なんてホントに嘘臭い！！
絶対にありえない。
それではいつまでたっても自立できません。
一つ一つ本当かどうかを自分で確かめることが大事なんですよね。
なぜそういう基本があるのか？
これを考えなきゃ駄目です。
私も若いとき凄い先生に会いました。
その人の文章を読んで素晴らしいと感動しました。
講義を聞いてあきれる程感動しました。
その時のことは今でも鮮明に覚えています。
しっかり講義を聞いて質問しようと思ったらどんどん新しいことをやっていて質問できません。
おかげで質問もせず、ただ話しを聞いているだけでした。
頭の良い方で講義の内容は素晴らしかった。
しかし、どうしても私には合わない。
そう思って離れました。
さあ大変！！
一から十まで自分で考えなければなりません。
きっぱりと捨てるって決めたんですからね。
基本的な方法も変えました。
全部自分で考え、いつかなぜそうなるのかを説明してやる！！
って決めました。
そこから色んな方法を試してみてどんどん進化していきました。
今も進化してます。
あそこでやり方を捨てなければ今の私はありません。
今起こっている現象を説明することはできません。
でも今なら言えます。
身体が何故緊張するのか？
どうして意識で身体が変化するのか？
こんな基本的な質問を毎日繰り返してきました。
難しいことをするつもりはありません。
こねくり回した理論なんて私には殆ど意味がないからです。
もっと基本的なことを知りたい。
でも基本的なことって思っている以上に誰も教えてくれない。
本当に自分で探すしかないのです。
これはどんな分野の仕事でも一緒です。
簡単なことを説明し実証することができるようにならなければ何の為に治療をやっているのか？
いえ、私にとっては生きている価値がないと思う程です。
基本的なことが本当の意味でわかってないのに何故難しいことがわかるのか？
そんな疑問しかもってません。
あの時全てを捨てると決めなければ新しいものは生まれませんでした。
その先生のことは今でも尊敬してます。
でも私とは違います。
それはハッキリ言えます。
私は私であっていくら尊敬する人であっても、その人と同一ではありません。
守破離です。
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