陰陽五行説には相生と相克という関係があります。
相生は相生む訳です。
つまり木から火は発生しますし、火から土も発生します。
それが相生関係です。
それ以外に相克関係があります。
克する関係、つまり敵対する関係ということですね。
金(斧)で木を切り倒しますので木にとって金は宿敵になります。
火は水が宿敵ですよね。
それが図のようにぐるっと回る形になるというのです。
如何にも東洋医学的です。
でもよく考えられてますよね。
なるほどって思ってしまいます。
全体を把握するのにこういう抽象的な表現ってとっても役に立つ訳です。
つまり肝臓の病があり肝が弱っていると診断したとします。
肝の母親にあたるのは水です。
水から木は育ちますからね。
水がなかったら木は育たないっていう考えからです。
そして木の子供は火になります。
母子関係と考えてもらうとよくわかります。
つまり肝が弱ったら、肝の母親である水を補えばいい。
って考える訳です。
ここで考えるのが肝が弱った時と肝が強すぎるようになった時の二通りを考えます。
肝の病にも強弱があるっていうんです。
それを虚と実っていいます。
虚せばその母を補い。
実すればその子を瀉す。
つまり弱っていればその母を援助してお金でも道具でもなんでもいいから与えて子供を世話する能力を高めなさい。
という考え方です。
逆に強くなりすぎたら、その子供である火をいじめなさい。
ということです。
子供をいじめて弱らせたら母にあたる肝は子供に心血を注ぎます。
つまり肝が弱るってことです。
東洋医学は、このような抽象的なバランス感覚を持っているってことです。
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