痛みが取れると顔つきが一気に変化します。
腰痛で来られる方の顔つきはいつも鬼のような形相(笑)
それほど痛いわけですからこの痛みがなくなると天使のような顔になってしまいます。
特に初診の患者さんで腰痛を訴えて来られた方はこの世の終わりのような顔をして来られます。
長く座っていられない。椅子から立ち上がる時に痛くてまっすぐできない。
などの症状を訴えてこられたんですが、体の反応を見てみると腰にはあまり問題ありません。
若干の緊張ありますが、ひどい痛みを起こすほどの状態ではないと判断しました。
何が原因か?
図のとおりです。
右の喉が腫れていました。
顎も右前に突き出ているような状態です。
左の側頭部がへこみ右の前頭部が突出しています。
また、右の頬骨が突出しているので、頚部から顔面部に異常が集中していることがよくわかります。
咽の反応はホントに部分的です。
大きな反応ではありません。
しかし強く深い反応です。
左腸骨の上と右の腸骨の下側が腫れているのですが、異常反応は大まかな感じです。
左右の膝はくっつき、足が外側に体重をかけています。
右足が前に出ることで右側をかばうような感じになっています。
ぱっと見た目でこれだけ確定していれば首から上の反応が問題で腰痛起こしたとすぐわかります。
痛みは右側にあっても左の腰を引いてしまっています。
なので左のおしりをあげることができません。
こういう反応は腰痛の場合よくあることなのですが患側の肘の緊張です。
腰だけを見ていても治るはずはありませんが、それではどこを見るかということがとても大事なのです。
しかもそれを一瞬で捉えるということがとても大事です。
しかし、この喉の反応は直接腰とは関係ありません。
一度右足の方に入り右足から肝臓部、ここから右の側頭部に入って筋肉に影響し右肘の異常を起こしてから腰に入っています。
疲れもあったと思います。
その下地があって、それが普段の足と腰の位置関係を崩して、手に緊張を起こしていたということでしょう。
もちろん大元は右の喉なのでこれを調整することによって症状は寛解し、関連する異常反応は一気に消失します。
大元の反応がなくなってしまうと抜け殻のような感じになってしまいます。
病態の抜け殻ですね。
この時点で痛みが6割ぐらい減ります。
しかし痛みのために変わっていた姿勢が変化するためにはしっかり足腰の筋肉を使う必要があります。
治療よりもそれを説明することがとても大変。
痛いと思い込んでいるので痛みが取れても痛いのです。
この辺りが腰痛の人のとても面白い症状です。
足の位置を決め腰を使うことによって完全に症状はなくなってしまいます。
もちろんをかばうことによってまた再発しますのできちんと指導してあげることがとても大事です。
単なる腰痛であってもこれほど複雑な経路をたどって異常を起こしているのですから内臓障害ならなおさらだと思います。
そして必ずそこにはその人の思考の癖であったりとか、思いが体に反映しています。
出てきた症状は氷山の一角です。
その原因をひとつひとつ丁寧に取り除くことが求められます。
帰りは天使のような顏になって「なんで~」って帰って行きます。
もちろん複雑になった状態では、そこまで楽にはならないものもあります。
どんな方法でも100%はありませんからね。
それでも次回来てもらう時は前回と身体の反応は変わっています。
時間という軸が加わらないと安定しないものもあるからです。
これはどうしようもない事実です。
でもなるべく最善を尽くすということが大事です。
無理やりではなく、最善を尽くすということです。
0コメント