腹痛も臨床では色んなパターンのある症状です。
腸炎で酷い目にあったことがある方で違和感があると治療に来られます。
お腹の違和感があり、腰痛もあるとのことでしたので、どういう判断をするのか?
これが大事です。
一つの答えとしては咽の一箇所の炎症反応。
つまり風邪です。
東洋医学的に言えば陽明系の風邪反応でした。
だから腰もお腹も全く関係ない。
こういう時に腰やお腹に意識がいくと失敗します。
「咽やな~」
「手で咽を触れてみて~」
風邪の反応と関連する部位をあらかじめ探しておいたので図示してみました。
咽から肩、上腕、手首と関連しています。
咽に手をあてると、これらの反応が消失します。
でも腰は半分減弱のみに留まります。
この判断が大事なんです。
異常を調整したけど主訴はとれなかったということです。
しか~し!!
主訴の反応をみると半分減弱してます。
かなり効果的だったはずなんです。
でも本人は痛いっていうんですよ。
動きを見ても先程の動きとは違っています。
でも本人は痛いっていうんです。
それが普通です。
痛いという訴えと身体の反応は違います。
そんなことは放っておいたらいい。
身体の反応がなくなったらそのまま放置しても大丈夫!!
もちろん半分は大丈夫ってことですよ。
そして対側のお腹から下腹部までの反応も減弱してるんですよね。
この間の治療時間は約1分。
しかも鍼は打ってませんからね。
金粒をテープにくっつけて貼っただけです。
今度は全身に影響を与える異常反応が上腹部に胃の反応として存在していました。
胃も右半分だけで食道の方まであり、筋肉と関係しているのは横隔膜の中央のみです。
これらが絡み合って痛みを起こしていました。
複合しているんですよね。
それを調整すると
「スッキリしました~」
「腰の痛みも楽!!」
「お腹も張りがなくなったみたい!!」
「咽のイガイガもない」
って喜んでもらってました。
刺激してすぐに結果がでる訳ですからね。
良くなっているのは間違いありません。
局所しかみないとか考えない人には絶対にわからないと思います。
お腹もパンパン、腰もパンパン
咽もイガイガ。
なのに金粒数カ所貼って調整したらクニャクニャ
治療時間は1分もかかってない。
話しを聞いたりちょっとテストしたりするだけで本人もスッキリって言ってました。
硬いところってそこを中心に様々なところと関連しているのは事実です。
でも他の部位からも硬いところに影響を与えてます。
それらが複数あると一筋縄ではいかない。
それに精神が絡むと余計にややこしい。
またそこから違うところに異常が派生する。
それらの反応を次々に診てとらないと治療の新鮮味がなくなるんです。
治療って鮮度があるんですよね。
調整してしばらくすると元に戻ろうとします。
調整してもしばらくしないとわからない反応もあります。
色んなパターンがあるのに硬いところに直接刺激して良くなった?
う~ん。
その判断は難しいですね。
もちろん痛みのある場所が適応だったら痛みのある場所に刺激すると効果はあります。
しかし、その硬さに他の部分が影響していると、数歩歩くと戻ります。
まぁ~それでも良くなったことは事実なので続けると少しずつ変わることもあるんですがね。
でもそれしか考えない人は、その後の操作ができない。
全体も観察し、部分も観察できなきゃ~ね~。
しかもそれを1分以内で決めなきゃ~ね。
これぐらいの効果はでません。
時間大事です。
再現性もあって、非常に科学的だと思うんですがね。(^^;
科学的とは「考え方や行動のしかたが、論理的、実証的で、系統立っているさま」
ですからね。
風邪の反応があるとその周囲やリンパや血管の流れに沿って遠隔部位にも影響を与えるということだろうと思います。
風邪が主役なのに症状が腰痛だから腰に鍼打つんですか?
腰を操作するんですか?
意味ワカラナイです。
そんなことしてたら鍼灸はいつまでたっても駄目だと思うのは私だけかな~?
また胃なら胃全体と区分して習いますが、実際は胃の一部分のみしか異常になってない。
腰の一部分の異常、その深さもある。
そういうことを意識してこそはじめて効果的な治療が可能になる訳です。
なんかパンパンになっているところを直接刺激して緩むって考えている鍼灸師って多いのかな~。
それじゃ~鍼灸の醍醐味は絶対に味わえない。
「すご~い」
とは言わせられない。
誰でも考えつくでしょ。
痛いところに鍼打つだけならね。
論理立てて系統だててない。
それじゃ~でたとこ勝負の丁半鍼灸じゃ~ないかと思うのは私だけ?
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