よく免疫力が落ちるとか抵抗力が落ちると言われます。
その時に病気になるとも言われます。
東洋医学はそれを良くしていく方法と言えます。
しかし、東洋医学をやっている人でも、この質問にハッキリとした答えを出してはくれません。
最後にバランスという言葉を使うのですが、バランスって何?
というと鍼灸師って内臓のバランスを一番に考えます。
しかし、これは当を得た答えなのか?
と考えてしまいます。
もっと単純なことでバランスを説明できなければなりません。
そこでバランスが取れている状態かどうかを物理的に考えてみることが必要です。
人間は直立二足歩行です。
しかし人間のような完全な二足歩行をするロボットを作ることはできていません。
それほど難しいことだと言うことです。
しかも、頭という重いものが一番上についている訳です。
微妙に頭を動かしてもバランスが崩れるはずです。
バランスといえば内臓のバランス以上に重力とのバランスを考えた方がわかりやすいと思うのですが、あまりそういうことを考えない鍼灸師は多いのです。
よく説明するのが片足で100m走るのと両足で走るのでは疲れが全く違うということです。
当然両足の方が疲れませんよね。
つまり片寄った使い方は疲れてエネルギー消費も大きいということだろうと思います。
調子が悪くなると手足の緊張が右と左で違いがあるのがわかります。
大きくは足の内側と外側、手の内側(屈筋側)と外側(伸筋側)で違います。
これは使っている筋肉が右と左で違うということを意味しています。
使わない筋肉は緊張し、使っている筋肉は柔らかい。
この緊張を変えることで身体全体のバランスがよくなります。
それによって抵抗力もあがる訳です。
片寄らない緊張はエネルギー消費が少ないはずです。
抵抗力と静止時の片寄らない使い方には相関関係があります。
まっすぐ座っている時や立っている時に緊張する場所と緊張しない場所を作ってしまうから座っているだけでエネルギーを消費してしまうのです。
だから抵抗力が弱る訳です。
静止していても大きいのに運動すれば更に大きくなります。
運動が必ずしも健康にはつながらないという大きな理由の一つです。
だから体力と言っても筋肉の大きさではなく、前後左右上下の緊張が片寄っていなければ、その人にとってバランスが良いと言えます。
運動をして筋肉を大きくすることはバランスを良くすることとイコールにはなりません。
しかし、運動とは筋肉を鍛え大きくすることだと誤解している人が殆どです。
一般の人も専門家も同じように考えます。
なぜそんなふうに考えるようになったのかはよくわかりません。
鍛えるイコール筋肉を大きくするという幻想にみんな囚われています。
まずこの考えを捨てないとバランスは語れません。
どこかが強くなればどこかが弱くなる訳です。
ものすごく単純なことですが、この単純さゆえに間違ってしまっているのでしょう。
どちらかに傾けば傾いた方と対応する場所は弱くなる。
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