考える順番はとても大切なんじゃないかと思っています。
私の仕事は人の身体を良くすることです。
体調を良くするには、何が問題なのかを探る必要があります。
まずこれが一番重要なことでしょう。
次にその捉えた問題をどうすれば良い方向にいけるのか?
ということを考える必要があります。
病気になりました。
病院へ行きました。
薬を処方してもらいました。
その処方は何で決まっているのですか?
殆どは患者さんの訴えです。
しかし、患者さんが訴えていることは、その人の状態を正確にあらわしているかどうかはわかりませんよね。
もし、訴えていることが全てなら処方された薬で全て効果がでるはずです。
その人の状態を捉えることが先で、症状は後というのがわかります。
殆どの場合は、症状が先で、その人の状態は後か探られないというのが普通です。
これでは医療者として面白くないんじゃ~ないかと思います。
医療って専門職ですからね。
マニュアル通りにはいかないのが普通です。
これは鍼灸でも同じです。
なぜ今その症状を訴えているのか?
訴えるような状態に至ったのかを知ろうとしなければ原因はわかりません。
マニュアルは、やり方から入ります。
この症状=この処置という形で行われます。
もちろんそれで良ければ良いのですが、往々にしてそうではありません。
人の身体は千差万別ですから平均値では絶対に推し量れません。
順番が違うんですよね。
だからその人の状態をまるごと把握する方法というのが求められる訳です。
もちろんそれは万全ではないし簡単なことではありません。
予測が外れることもあります。
それが外れないように注意深く行うのが医療ではないかと思っています。
マニュアル通りにやるのなら素人でも勉強すればできます。
それなら専門職ではありませんからね。
医療者は楽をしようとしても楽できないのが医療です。
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