いつの世にも流行りスタリというのがあります。昔の日本人が行っていた歩き方や走り方が凄いと発見しました。これが話題になると、それが最適であるかのような錯覚をしてしまう。
古武術的な走法を取り入れて走りが変わり、怪我が少なくなったと言う選手もあり、その仕組みを知りたいなと10年ぐらい前から思って本を読んでいました。
基本的には体幹を捻らないというのが基本みたいです。
そのためには肩甲骨の使い方が重要と書いてあります。
なるほどそうなのかと思ってやってみると、確かに体重移動は少なくて、足はすり足になり、体幹は捻れません。
しかし、昨日も書いたように、それを習得するには結構時間がかかるように思います。
今までの歩行の仕方を変える訳ですからね。
また面白いことに、古武術をやっている人であっても、それぞれに解釈の仕方が違うという話しがあります。
そりゃ~そうですよね。
普通の歩き方でも解釈の違いがある訳ですからね。
かなり非日常的な歩き方なので、解釈の仕方によって、身体への負担が大きくなったり小さくなったりするのだろうなと思います。
そこでよく考えて欲しいのは、これが良いとか悪いと決めつけると、本質を見失ってしまうんじゃないかということです。
本質は、何を目標にするのかであって、流行りスタリを追いかけていると、歩き方が目標になってしまうような気がしてなりません。
私の主張が正しいというのを説得する為にやっている訳ではなく、何を目標にするのかが明確にしないで、形だけ真似るのはどうかなと思っている訳です。
体幹を捻る歩き方をしてもわかりますが、意外にも自分は捻っていると思っていても捻れてないことが殆どです。
うまく捻れを起こして歩く時は、手足の力を、かなり抜くことができます。
そうすると古武術的な肩甲骨をうまく使う歩き方になってくるようにも思います。
基本は同じなんじゃないかなぁ~って思うんです。
考えてみたら物理的には右足が前に出たら捻れが下半身で起こります。これはどうしようもないことです。それを相殺する為に上半身のどこかで、力を殺さなければならないはずです。
これは西洋的な歩き方であろうと、ナンバ歩きであろうと全く同じです。
その人にとって何が最適かは、自分自身の体質や考え方を知り、その上で何を目標にして最適なのかを決めてこそ、決まってくるもなんじゃないかと思います。
つまり、古武術的な歩行の仕方を学んでも、やはり最終的には自分の今の身体に合わせる何かがあるはずなんだと思います。
それがより自然な歩き方、動作の仕方につながるのではないかと思います。
ウサインボルト選手のような世界のトップランナーが、ナンバ走法をマスターしたら、世界記録がもっと速くなるのでしょうか?
側弯症である彼の走り方は、彼にしかできない走り方です。彼の体の特徴に合わせて、彼が唯一無二の走法を彼自身が編み出したから速くなったのだと思います。
だから彼のやり方を真似してところで、早くなるわけがありません。
一時的に早くなったように見えても、体に負荷がかかり、怪我をする可能性も否定できません。
つまり大事なことは、ナンバ歩きや走法のような、今までにない非日常動作を意識し、それをその人の環境に合うように独自のやり方に変えていくという作業が絶対に必要ということです。
これは、どんなことにも通じる共通点です。
何が良い!!
何が悪い!!
と言っているうちは、まだまだなんじゃないかなぁ~って思います。
どんなことでも何か新しいことをはじめるって良いですよね。
できないことをすることがとても面白い!!
そういう柔軟な気持ちで行うことが、大事なんじゃないかなと思います。
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