精神的影響というのは、実体がないので、それだけで直接肉体に影響することはできません。
しかし、精神が肉体に及ぼす影響を否定する人はいないでしょう。
例えば、親の影響を受けているのは、大なり小なり誰しも同じです。
しかし、その影響が身体の変調に及ぶほどまで影響を受けている人と そうでない人の差があるのは何故かということに注目しなければなりません。
もちろん、その影響が大きいものであれば、肉体におけるダメージは誰しも大きくなるだろうことは予測できます。また一般的には親の良い影響だと思っていても、本人にとっては重荷になっていることもあります。精神的影響は人によってかなりの差があることもわかります。
また 同じように影響を受けていても そのダメージが大きい人と小さい人があると思います。
極端な言い方をすれば、精神的なことも、風邪と一緒なのではないかと考えられます。
周囲に風邪をひいている人がたくさんいても、うつる人とうつらない人があるのと同じです。
個体差があり、それによって身体に大きく影響が出る人とそうでない人がいるということです。
それならば、その影響を受けにくくする身体作りがあるのではないかと考えられます。
しかし、それをどのように作るのかは、様々な方法があると思います。これが良いという方法は個人的にも違うはずですから、大枠の形はあっても、これだけやっていれば良いという方法は存在しません。
そこまで追求しようと思うと、肉体だけで完結する考え(西洋医学的)だけでは到底解決することはできません。そこで肉体を超えた考え(神秘思想)も受け入れる必要がでてくる訳です。
精神的影響というのは高いところに登ったら足がすくんだというような単純な変化から複雑で高度な変化まであります。そして、それは突拍子もないことであり、常識を遙かに超えています。
そこで肉体の枠を超えた概念を利用することを考えます。
神秘思想の話になりますが、人間の身体は、肉体から離れたところに微細な層状の意識があり、精神の発展と共に、それが拡大すると言われています。 詳細は本を見て調べてみてください。
この考えを取り入れた場合、これで問題が解決するんじゃないかと思う訳です。しかし、現実はそんなに甘くはありません。
学説としては面白いし、わかりやすいと思います。
しかし、私が疑問に思うのは、そんな微細なものは、目に見えないエネルギーです。
本当にそれが存在するとしても、言っている程、単純なものではないはずですし、ケースバイケースで常に変化するものだというのはあきらかです。
だから本に書かれていることは、あくまでも大きな概念の話です。
目に見える肉体ですら、まだまだわかっていないことが多いのに、その肉体を超えたところのものが、そう単純なはずがありません。
解剖学の世界でも、最近わかったことというのもある訳です。
何度も言いますが概念は単なる概念です。
事実とは違います。そこを読み違えて解釈している人は多いと思います。
これが存在すると主張した最初の人は、自分が見たままを文章にして記録した訳です。きっとそれは、その人にとっての重大な真実だったに違いありません。
しかし、それは文字として伝えたに過ぎません。その人は、言葉では伝えられない、その奥にあるものを伝えたかったとしても、伝えられるのは文字以外は不可能です。
そんな本を手本にしている訳です。これが正しいなんて誰が言いきれるのでしょうか?
もし、その人が間違っていたら?
って考えないところが面白いところです。私はすぐそういうことを考えてしまいます。だから、どんな優れた本を読んでも鵜呑みには絶対にしない。
しかし、その概念を使って、身体に変化を起こすことができた人が一人でも居たとします。
科学的には証明はできませんし、他の例で再現性があるかどうかはわかりませんが、少なくとも変化が起きた本人(被検者)とそれを促した人(施術者)の間では、真実だったと言い切れるでしょう。
それをできるだけ確実なものにしていこうとするのが経験なんだと思います。
しかし、経験をすることで、経験から逃れられない人もでてきます。自分が経験したことが絶対になっている人です。
それなら肉体で完結している人と幅がちょっと違うだけで制限を設けているので何ら変わりはありません。
経験や知識だけでは、どうすることもできない世界というのがあるのです。それを模索することは確かにホネの折れる作業であり終わりがないと言えます。そしてかなり意外性のある答えが常にでてきます。常識ではひっくり返っても理解することが困難な答えがでてきたりします。
つまり、概念を利用し、身体を変化させる方法を編み出すということの方が、本を熟読するより重要なことだと言うことです。
この本を読んだ人が、これは真実であると言ったとします。
その人が影響力のある人で、沢山の人に、それを吹聴したとします。
それが仮の真実になっていきます。世の中にある真実というのは、常にそういう伝わり方をしていくのです。だから本の中には真実はないし、絶対もない。読み手の力量で、本の内容が変化してくるということです。
それは私のブログも同じです。決して鵜呑みにはして欲しくないし、批判してもらうのは良いことだと思っています。
ただ、批判の前に、どのように批判したか?
どれぐらい実質的に変化させることができて、その批判をしているのかを明確にして欲しいなと思います。本で読んだ知識や理論で批判しても無駄です。伝えたいことは、その奥にあります。
どんなことであっても一つのことを極めようと思ったら手本から離れなければ本当のことは見えてきません。
それが一見すると常識破りのように見えますが、決してそうではありません。
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