日曜のセミナーで鍼灸の四診のことをお話しましたが、以前濱井先生が、投稿して下さった内容を掲載させて頂きます。
続きますのでお見逃しなく!!
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「切診」は直接指や手のひらで患者さんの皮膚に触れて得る情報です。 その中には「脈診」と「腹診」があります。
当院では六部定位脈診といって、左右の撓骨動脈拍動部にそれぞれ示指、中指、薬指の指頭3本を当てて、十二経脈を診ます。つまり脈で、五臓六腑の状態や精神状態すらも知ることができます。
西洋医学では心拍数を診るだけですが、東洋医学では脈の性状で、病の深さや発熱の度合い、予後の判定や未病まで診ることができるのです。 脈の見方は、左右の拇指側から寸、関、尺という三箇所に示指、中指、薬指をあてます。
左手寸 浮ー小腸 沈ー心
左手関 浮ー胆 沈ー肝
左手尺 浮ー膀胱 沈ー腎
右手寸 浮ー大腸 沈ー肺
右手関 浮ー胃 沈ー脾
右手尺 浮ー三焦 沈ー心包
とあって、最初少し触れて脈を感じる程度から徐々に圧していくと脈が消えるときがあります。
それをゆるめて一番強く感じるときの脈を中脈といい、別名「胃の気の脈」ともいって生命力を判断するのです。その中脈より少し浮かせる浮で臓腑の腑を診、さらに指を深く圧する沈で臓腑の臓を診ます。
例えば右手の寸口の部位は6箇所の中で一番軽くふれて、大腸とその経絡、沈めて肺と肺経を診ています。
同じ寸口でも左の小腸や心を見るときは、その倍の指の圧力をかけるのです。つまり右手の寸から左の寸、右の関上、左の関上と3の倍数ずつ手の圧を加えていきます。
脈は一呼吸に4,5回打つのが健康で無病の脈といって平脈といいます。反対に死期が近づいている脈を七死脈というそうです。
この「脈診」は大変重要な診断方法ですが、それこそ神技的なところもあって、なかなか会得するには時間がかかる診断方法なのです。 つまり脈状の種類には「七表八裏九道の脈」といって24種裏もあるのですが、気の診断を使えばそれも簡単に会得することができます。
小さな子供の場合などは、舌を出したり脈診ができないので、「虎口三関の脈」といって、手の第二指の節の色で病勢を判断しますが、当院の様に生後間もない赤ちゃんも来院するので、殆ど気の診断のみで対応しています。
「腹診」は胸部から腹部の皮膚を軽く触ったり按じたりして、五臓六腑の異常を見つける方法です。 例えば臍の左部分に動悸があると肝病、臍の上は心、臍そのものは脾、臍の右は肺、臍の下は腎病というふうに、五臓の病変を診て行きます。
あと「切経」という方法があります。これは経絡にそって指でなぞりながら経絡や臓腑の異常を見つける方法です。
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今は、七表八裏九道までの詳しい脈は診ていないのですが、また研究してみようかなと密かに思っています。調べたいことや、やりたいことが一杯ありすぎて困ります。(^^;
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