足関節の変位が脛腓関節の動きに影響しないという話しをしました。
この動画の通りです。
面白いのは、左右の足関節の変位の仕方です。
この異常に気づいたのは、膝の痛みが左にあるのに左足首は柔らかいという例を何例も経験したからです。特に酷い変形性膝関節症の人に多く見られます。股関節の痛みがあると足首は外反しにくくなるというのは普通に観察されることなのですが、膝ではそれが観察されにくいということがあります。
もちろん、膝の痛みがあって、同側の足首の外反がしにくいというパターンもあるのですが、この場合も面白い変化があります。それは、膝が腫れているのですが、膝には異常反応がない状態だというのがわかりました。
これには私も驚きましたが、こういう例がありました。
腰の痛みを訴え、右膝もあきらかに腫れて痛みます。身体は右方向に全体的に傾き、左の腰から股関節は腫れています。つまり右も左も全体的に異常があり、完全な変形性膝関節症ということです。
普通は右膝の痛みがあり、曲がらないのですから、右膝には全体と関係する異常反応がでているはずです。しかし、膝には全体と関係する反応がありません。つまり左膝の異常の方が右より大きいいということです。
左膝は、左足の足背から指に関係する異常反応があります。足の第二指に異常反応が強くでていて、リスフラン関節の母指側の伸展や屈曲に異常反応があります。
これは左仙骨から腰にかけての異常反応につながっていくと考えられます。
もちろん足底も左足底の異常です。膝の異常反応があるので、当然そうなる訳ですが、曲がらない程の問題を起こしてる膝は右です。
更に腰の痛みも右側が強くでていますが、異常反応が強いのは左です。
全ては症状と逆です。これをどう捉えるのか?
鍼灸で巨刺(左が病めば右を取り、右が病めば左を取る方法)が適応になっている状態と言えます。巨刺が適応になるのは、こういう例の時だけです。全てにおいて法則が適応される訳ではありません。それを見抜くかどうかが大事なことです。
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