まず下顎の前方から後へ触ってみます。
顎先から示指と母指で挟み込むような感じにしながら後側に触っていきます。
首に問題のある人は、下顎の前側がコリコリと当たるような腫れやすく、頭部全体が首に対して前側に変位している状態の時に起こるようです。これがストレートネックのような状態を誘発してしまいます。
首や肩の凝りが咽と関係するというのは明白です。
右下顎の前方に緊張があると、左下顎角あたりが緊張しやすくなり、左環椎周囲が腫れるので押されて後頭骨に対して右回旋するようになります。つまり上部頸椎が左回旋しにくくなります。
下顎の下と舌骨の間に指を入れると舌骨の上部が僅かに触れます。ここに圧痛があると舌骨と下顎の距離が離れて(腫れる)頸椎上部は、やや伸展気味になります。
これも頭部の前方転位の誘因になります。顎だしの状態です。
甲状軟骨を母指と示指で軽く把持し、首の方向(後方向)に軽く圧迫しながら左右に動かすと下顎角の緊張がある側から反対方向に動かした時、首や鎖骨付近にまで違和感のある圧痛が起こることがあります。鎖骨付近にまで響く状態で、人によっては飛び上がる程の痛みを感じます。
この状態になると、咽のつまりを訴えることが多くなり、嚥下障害の元となります。嚥下障害は、高齢者だけの症状ではありません。
若い人でもかなりの人が隠れ嚥下障害となっていることが多く、呼吸がしにくいとか呼吸が入らない気がするような症状も起こりやすくなります。
このような反応がなくなると、関連する症状も改善されやすくなります。身体を徹底的に観察し、その状態と症状を関連させることで症状を予測することが可能となります。
また、これらの反応が消失すると、自然に症状も治まりやすくなります。
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