呼吸による胸の回転運動
息を吸いながら行うと楽にできるという話をしましたが、軽く刺激をすると、さらにやりやすくなる場所があります。
例えば右に回転する時に左手で右の胸を触れてみてください。
その状態で息を吸いながら、腰を固定して動かさずに胸の上側を回転するようにしてみてください。
その時の動きやすさを感じて覚えておいてください。
次に脇の下に右手を当てて、息を吸いながら右に回転するようにしてみてください。
人によって違いがあるかも分かりませんが、回転する度合いが変化することがよく分かると思います。
次に左に回転する時も同じことをやってみてください。
きっと左右で若干の違いがあるのではないかと思います。手をあてないで回転しにくいと感じる側の脇に手を当てた時に回転すると楽に回転できるようになると思います。
このように何かの刺激を加えると、動きが良くなるという仕組みが、鍼灸の仕組みのごく初歩的な方法だと言えます。
それを複雑にしたのが、鍼灸治療です。これはプロの方が一番誤解しているところがあると思いますが、鍼灸の治療を学んでしまうと経絡などの問題に注意が向きすぎて、こういう身体の単純な構造を理解しないで治療を行なってしまう場合が多いのです。
ごくごく単純な体の変化を元にして治療を組み立てていくということが重要です。
最初から経絡を学んでしまうので、逆にそこから逃れられなくなって、うまく治療を構成できないということがよくあります。
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