この手首を診て、どう感じるか?
それが大事です。ただ手首が腫れてるな~ぐらいなら素人でもわかります。何を想像するのかで、その人の臨床的な思いが伝わってきます。
橈骨と手根骨の間の関節(腕関節)ですが、橈骨に対して手根骨が下に落ちているような変化をしています。つまり屈筋側に引っぱられている訳です。
だから伸展しにくいだろうなと思います。しかも、母指側に伸展しにくい。
それは橈骨側を触ればわかりますが、橈骨の手背側に腫れがある為に押されるよな形になっている訳です。関節を触って、関節の腫れを観察することはとても需要な診断です。
骨の上を滑らせるように触っていくと、腫れがしっかり観察できます。
手背側の橈骨が腫れていれば、橈骨と手根骨の間にゴミのような渋滞が起こり関節可動域は当然ですが、少なくなります。しかし、手掌側に曲げることは全く問題がありません。
特に小指側に屈曲するのは問題がない。母指側に曲げると問題は起きます。
この位置関係によって、肘や肩、胸郭、首、骨盤、足へと連想できれば、自然に問題点がどのあたりにでてくるのかがわかります。
ファシアという言葉すら知らない間から、こういうことを観察してきました。大まかなつながりというのはわかりますが、細かいつながりというのは、よくよく観察しないとわかりません。
ファシアという理論はわかっても、こういう観察する地道な作業が必要なのです。
頭だけで考えていたら、いつまでたっても理論を活かせません。
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