仙骨は他の関節のように動くわけではありません。
なのでイメージで動かすしかありません。
動かそうと思って動くものでもありませんので、動かすという言葉どおりに捉えないでください。
これには、ちょっとしたコツがあります。
それは、肩の力を抜くことです。
というか仙骨以外の力をできるだけ抜くことです。
特に肩にわずかでも力が入っていると、この動きは無効になります。
図をご覧になって頂くとよくわかると思いますが、腸骨の後側を触っていくと骨の切れ目があり、大きな後仙腸靭帯というのがあります。
ここに両手の親指を当ててみてください。
このあたりがだいたい仙骨3番あたりです。あくまでも、そのあたりという解釈で十分です。
親指を軽く触れるか触れないかであてがったまま、(やりにくかったら中指でも人差し指でもOK)仙骨3番を中心に身体を伸ばしていこうとします。
普通は、仙骨を伸ばそうと思っても腰椎や胸椎が伸びようとします。
これは、身体が伸展しようと思うと、動きやすい関節から動こうとするためです。
反り腰になっている方は、腰だけが伸びて、仙骨は全く意識すらできないということがあります。この時点で腰や肩に力が入っています。
よく観察してみてください。無理やりやろうとすれば、肩や腰、手の先にも微妙な力が入っていることに気づくはずです。
そうならないように肩の力、上半身の力、手の力を最大限に抜きます。直ぐに肩の力が入ってしまう人は、最初は殆どできないはずです。
抜こうと意識だけします。思うことからはじめなければなりません。
手足の力を抜くことによって、仙骨だけの動きを認識することができるようになります。
仙骨はほとんど動かないので、見た目に身体を反らしていると見えるようなやり方は間違いです。
この運動は、他人が見てもわからないのが正解です。
見た目に身体が動いているという状態は、仙骨ではなく、腰や肩に力が入っている証拠です。
仙骨に意識を向けることで、仙骨だけが動くような雰囲気になるという言い方が正しいのかもわかりません。
ほとんど意識するだけに近いと思うのですが、仙骨の中の骨が動いてるような感覚が起こってきます。ゆっくりと小さな動きを心がけていると、下腹部の方に緊張が起こっているのがわかるようになってきます。
身体が固まっている人は、最初のうちは、殆どそういう感覚を感じることはできないかもわかりませんが、懲りずに続けてみてください。
座ることが長い人は、時々椅子に座ったままやってみてください。慣れてくれば手を添えなくてもできますので、仕事をしながらでも意識するだけで十分です。 これを行うと足が軽くなったりします。
面白いことに、仙骨の意識的な運動を行っていると排便が促進されることがあります。便座に座りながらやると、排便がスムーズになることもあるので、便秘気味の人は焦らずゆっくりやると良いと思います。 この運動を練習していて急に排便したくなることもしばしばです。
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