力対力であれば、力の強い方が勝つのですが、どこに意識を置くかで、力以上の力が出る。
ということを表していると思います。身体からの力がでるようにすると、力に変化が現れてくるということだと思います。
その力を最大限に発揮させる為に、意識を変えるということをやっている訳ですね。
意識を変えて同じことをする。
私がいつも言っていることなんですが、理解してくれる人は少ないです。これをやれば予備知識や訓練なくてもできるのにと思ってしまいます。
これは古武術的な動きのことを言っている訳ですが、治療においてももの凄く重要なことです。
例えば脉診をする場合、初心者の場合は、脈に注意をむけてしまうのですが、脈に注意をすればするほど、正確な脈はわかりません。
私の勉強会に来てもらった方ならわかっていると思いますが、脉診は、1秒以内で行うというのをやってもらいます。それ以上の時間をかけると、意識がぶれて正しく脈を診ることができなくなるからです。
筋力検査を行う場合も全く同じです。うまくいかない時は、筋力の変化に意識を向けてしまいがちになります。それでは本末転倒です。
しかし、何が目的であったかを明確にすると、変化は、明確になってきます。 脉診なら、今なんの脈を診ているのかをしっかり意識すると、よりクリアに脈がでてきます。
ちょっと考えたら当たり前と言えば当たり前の話しだと思うのですが診断の大きな盲点です。これって気づいていてもできるかできないかは、どれだけの固定観念がその人にあるかってことなんだと思います。 脉診で脈を診るという意識、筋力検査で筋力を診るという意識の話しです。
それではできる人もできなくなります。
それを言いたかったので、前日の「教わることの落とし穴」を投稿しました。 触診も全く同じで、この感覚で触るか触らないかで、結果に大きな違いが出てきます。
ほとんどの場合は力対力で筋肉の変化だけに意識を向けてしまいがちです。そして注意していても、いつのまにかそうなってしまうことも多々あります。
特に疲れてくると、本来の目的がわからなくなってしまうのです。
そうならない為にも自分の意識をハッキリ持っている必要があるということですね。
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