精神的不安

精神的な疾患のある方が、今、この新型コロナウイルスの過剰とも思えるような報道を見ることによって身体に、どのような影響するかが私なりに分かってきました。 


これは新型コロナウイルスにかかること以上に身近な問題だなと思います。 

確かに有名人が、急にお亡くなりになったりすると皆さん不安に思うのは当たり前だと思います。しかし、自分の身体は自分で守らなければなりません。

それは精神においても同じです。この精神的変調によって起こる身体の不調というのは皆さんが思っているほど単純ではないと思います。 そして、かなり大きな影響を及ぼすのも事実です。


一番難しい問題は実体がないということです。 不安を脳科学で説明できたとしても、不安に思う本人にとっては、そんなこと何の役にも立ちません。

ちょっと前から調整に来られて、ずっと調子が安定し、かなり良くなり家族でも喜んでいたのにも関わらず、テレビを見る度に不安感が募って、体調の変化がでていました。

そこで、社会的不安の反応を調整すると一瞬でその変調もなくなっていきます。ただ、この社会的不安は、何度も何度も押し寄せてくるということです。きっとなくなることはありません。


反応がなくなったから、終わりではありません。 テレビをつければ再度また共鳴してしまうという厄介なものです。もぐらたたきゲームのような感じにも思えます。 終わりがないように思えるから余計に不安なのです。

正論は一時的には役に立ちますが、正論は不安を治してはくれません。正しい情報が本当に不安を払拭するのではないということは、このような方を日々みていてホントにそう思います。また、正しく恐れなさいというのがありますが、恐れは正しいも正しくないもありません。

身体に現存する反応であって、その身体の変調から起こる不安だから自然にそうなってしまうのです。


脳科学で不安の構造を説明できても、そのやり方で不安がなくなるはずもありません。

きっと、脳科学で説明できると豪語する人も、同じ状況になったら、もの凄く不安に思うだろうなと思います。それは、自分自身が不安に思っているからじゃないかなぁと思います。


だから、不安に思う必要はないというのは、落ち込んでいる人に頑張ってと言うのと同じです。そんなこと出来るはずがありません。できたら不安に思う必要もない。それを理解しないと、決して良くなることはありません。 

良くなるというより、今の時期をうまく乗り越えるというか、やり過ごすことが大事なのかなぁと思います。


不安は、あって当たり前ですからね。


不安にならないようにするのではなく、不安に思ってるな~と理解してあげた方が良いかもわかりません。そうすると不安な気持ちが一時的にでも緩和され、違うことに集中できたりします。違うことをやれば、不安な気持ちは一瞬だけでも遠のきます。それを続けることぐらいしかないかもわかりません。


それで良いのではないかと私は思っています。というかそれぐらいしかできないような気がします。

御薗治療院

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