ジッとしていることは意外にできません。
私もあまり得意ではありません。
それでも、ジッとさせていると、思いも寄らない効果がでます。
身体をジッとさせるというのは、大きな運動です。
片寄りが起こったままにしているというのは、無意識のうちに動きを決めてしまっているということです。つまり、片寄って動いている(固まっている)ことに無頓着で気づかない状態だということです。
片寄りがある状態でジッとしていると、直ぐ疲れます。電車で長時間座っていると疲れると思います。しかし、身体に注意を向けながらジッとしていると疲れません。
もちろん、一定方向に注意をしながらジッとしていなくてはいけません。
つまり、動きが固まっている場所を動かそうとしてジッとしている必要があります。これは大きな運動です。その時のコツがあります。
それは意識を使うことです。
姿勢をよくしようとして固まった背中を伸ばそうとしたとします。この時に重要なのは伸ばそうとしている意識です。背中を伸ばすことは重要ではありません。
疑問に思われるかもわかりませんが、伸ばそうとした意識をジッとさせるということです。つまり思い続けるということです。物理的には動かさないでジッとしているけど、意識だけは運動し続けるということです。
脳からの無意識の命令によって身体は動けるようになりました。赤ちゃんの時は何もできません。
だから、無意識は古い古い記憶だとわかります。
自分はこういう動きが最適だと無意識が指令して姿勢は作られてきたから、一定の動きを繰り返してしまう訳です。つまりそれが癖になる訳です。
それを変える為には動かしてはなりません。つまり動かないことが無意識を変える強い力になるのです。
昨日の動画でもわかるように、指先の関節は単軸関節なので回転させることは物理的には不可能です。それを捻りながら曲げるという意識を使います。
やってみるとわかりますが、数秒間やっているだけでも手の指の動きが変わります。
全く逆のことを言っているように思えるかもわかりませんが、背中がカチカチに固まった身体を伸ばそうとすれば、必ず代償運動が起こります。
それは動かしているからです。
動かさない。
意識だけ動かす。
それに集中していると、短い時間でカチカチに固まった背中を伸ばせるようになります。ここで気づくのは力と意識の加減だということです。物理的な実体のある力と物理的には実体のない意識という力を逆転させることで意識と実体のバランスがとれるということになります。
右と左のバランス、上下、前後のバランスと同時に実体のある力と実体のない力のバランスを調えるということが必要になってきます。
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