可動状態

可動状態を観察するのに、解剖学的肢位を理解することは大切です。


この位置にすると、違和感を感じることがあります。というか殆どの場合、違和感を感じます。よく観察すると感じ方に左右差があります。解剖学的肢位をとろうとする(とれなくても)と、可動状態の悪い側は何らかのストレスを感じます。


可動状態が顕著にあらわれるのは、足関節でしょう。外旋するのは簡単ですが、内旋するのは難しい。というのが共通の感じ方です。(なぜそうなるのでしょうか?)

足関節を内旋位にするというのは、踵は骨盤の幅と同じにして、踵は動かさないでつま先を真正面にしなければなりません。踵を動かさないでつま先を内旋位にしようとすると異常側の足は、制限されるのがわかります。


実は、そんなことしなくても内旋位をとろうと思った瞬間に違和感を感じてしまいます。これが可動状態を感じる第一歩です。内旋しなくても、内旋位をとろうとした瞬間に身体は違和感を感じています。決して動かしたから違和感を感じるのではありません。動かそうとした瞬間に感じています。

この感覚が大事です。


可動域と可動状態の違いはここにあるのです。可動域とは無理やりにでも関節を動かして、動く範囲のことを言います。可動状態は、動かそうと思った瞬間に起こる違和感を捉えることです。


足首を単独で内旋しようと思うだけで、違和感を感じます。この違和感のことを可動状態と呼んでいます。可動域と可動状態は全く意味が違いますが、可動状態が悪いと感じた側は、代償運動を伴いながら可動域をかせいでいます。それでは正しい評価はできない。

勉強会で肩関節の可動状態を指導している写真です。

御薗治療院

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