弱い刺激の方が脳にとって強い刺激になるというのは何度も書いたことです。
脳にとってというより感覚にとってと言った方が正確かもわかりません。
それと同様に治療の上手い人って、身体を触る時に絶対に乱暴に触ったりしません。軽くつまむように触っているのに強烈な痛みを感じたりします。強く触れば圧痛があるのは当たり前です。
軽くしか触っていないのに強烈な圧痛があるのは、その人の状態を感じようとした為です。東洋医学的に言えば「気」の交流があるということだと思います。
診断するのも刺激するのも弱い刺激で十分だと思うのは、そういう経験からです。その人の状態をしっかり伺えば、軽く触っても、それを簡単に捉えられます。
その人の状態を伺わないで、自分の思い通りにしようと思ったら、強く触ってもわかりません。
軽く触るだけでも強烈に痛みを感じます。おさえ方を変えているんちゃう?
って思う程、調整後には圧痛がなくなります。
状態を変化させるのも強い刺激や大きな刺激は必要ありませんが、強い刺激が必要ある場合は、こういう機能的な異常がなくなってからでも遅くはありません。
機能障害を調整する前に、形を変えるような刺激をしてしまうと、そのことでアンバランスが生じることもあります。簡単には噛み合わせを変化させたり、手術したりというような強い力で身体の形を変えるようなことです。
物理的に形が変わってしまうと、元に戻すことはできません。
形が変わったままの状態で、新しいバランスを作る必要があります。それに失敗すると、逆に大きな不調の原因になったりします。
歯医者で、噛み合わせを調整してから、調子が悪いというのはよく聞く話しですよね。それと同じです。逆に調子が良くなることももちろんあります。
まずは機能を高めることが大事です。
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