痛みの出る方向に動かしなさいというと、殆どの人はしかめっ面します。
それが一番早く治るコツですが、信じてはくれません。例えば傷口があったとしても動かさないよりも、ほんのわずずつでも動かしたほうが傷口も早く良くなります。もちろん、状態によって動かす程度は考えなければなりません。
僅かというのは、動くか動かないかぐらいの動きからはじめて、痛みがひいてきたら少しずつ大きく動かすのがコツです。傷口が開かない程度にということです。
腰痛は特に恐怖を伴うので痛みの出る方向に動かしてくださいと言うとほとんどの人は嫌がります。痛みのある所まで動かす必要はありません。動かして痛い方向に痛くない程度に動かすというだけです。 これ覚えるとほとんどの腰痛は楽になっていくと思うのですが、実践する人は少ないです。 それでも実践をしてくれると、楽になることが殆どです。
この動きは殆ど動かないのと同じですが、動かして痛みがあるということを認識することに尽きると思います。こちらの方向に動かすと痛みがでる。ということを何度も認識させてあげるということです。 痛みを自ら受け入れ、その痛みと共にあるようにするわけです。
これはもしかするとコロンブスの卵のような現象なのではないかと思います。わずかに動いただけで痛みがあるのなら、動かしているという意識だけでも十分です。意識を動かすというのは運動の前提なので、思うことだけでも運動の効果はでます。前に曲げて痛いのなら、1/10の角度で曲げるということです。そうすると気づくことがあると思うのですが、自分が思っているより痛みが出る角度は大きく曲げないと出ないという場合もあります。つまり、想像の産物だったということです。
1/10の角度ではほとんど痛みは出ないと思います。しかし1/10の角度ですら、怖がって肩に力を入れてませんでしょうか?
怖いと感じながら動かしていないでしょうか?
その恐怖感を認識することで痛みを抑制しようとします。それがいわゆる代償運動です。動かしたから痛みがなくなるだけでなく、それを脳が許容した時に痛みがなくなります。
痛みが出ない角度なのに痛みを怖がる必要はないはずです。それなのに、怖がっている自分がいるということに気がついて欲しいということです。
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